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【2025年最新】ECサイトの市場規模の成長率とトレンドを徹底解説


2025年最新 ECサイトの市場規模の成長率とトレンドを徹底解説
この記事では、2024年9月に経済産業省が公表した「電子商取引に関する市場調査」に基づき、2025年のEC市場の現状と今後の成長見通しを詳しく解説します。

新しくEC事業を開始しようと考えている企業や、既存のEC事業の戦略策定のためEC市場の動向を知りたい企業のヒントになれば幸いです。

この記事をよんでわかること

・日本のEC市場の成長率/成長要因
・EC市場におけるトレンドや動向
・今後のEC事業に求められる戦略のヒント

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【目次】

EC市場とは

ECとは、電子商取引(E-commerce)を指し、インターネットを通じて商品やサービスを売買する仕組みのことです。EC市場は、ECの取引を行う市場全体を指します。コロナウイルス感染症の流行を契機に市場は急速に拡大しており、自宅で手軽にさまざまな商品を購入できる利便性から、ECの利用は増加を続けています。

この成長を支える要因には、スマートフォンの普及や効率的な物流ネットワークの整備が挙げられます。また、EC化率の増加もEC市場の成長を示す重要な指標となっています。EC化率は、総売上高に対するEC売上高の割合で、オンラインショッピングの浸透度を示しています。

(EC売上高 ÷ 企業の総売上高)× 100=EC化率(%)

EC市場の拡大とともに、EC化率も上昇していることから、企業はデジタルチャネルの重要性を再認識しつつあります。

EC市場のビジネスモデル

また、EC市場には、さまざまなビジネスモデルが存在します。
EC市場の主なビジネスモデルは以下の4つです。

BtoC EC・・・企業が消費者に直接商品を販売する形態。
BtoB EC・・・企業間で商品やサービスを取引する形態。
CtoC EC・・・プラットフォームを利用し、消費者同士が商品を売買する形態。
DtoC EC・・・自社製造の商品を個人へ直接販売する形態。

一口にECといっても、ビジネスモデルごとに適切な施策や戦略が異なるため、自社ECのビジネスモデルに合わせ戦略策定を行いましょう。

日本のEC市場の概観・トレンド

2023年のEC市場は、492兆5,624億で、2022年の445兆3,433億円に対して、10.6%の成長となりました。

2022年(円) 2023年(円) 成長率
BtoC EC 22兆7449億 24兆8435億 9.23%
CtoC EC 2兆3630億 2兆4817億 5.0%
BtoB EC 420兆2354億 465兆2372億 10.7%
総計 445兆3433億 492兆5624億 10.6%

出典:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

スマートフォンの普及率

スマートフォンの普及が急速に進み、2022年には世帯あたりの普及率が90.1%と最高値を記録しました。それに対して、パソコンの保有率は低下傾向にあり、2022年には69.0%にとどまっています。このような状況から、EC事業者をはじめとするインターネットビジネスを展開する企業にとって、スマートフォンを中心に据えたコンテンツやサービス提供の重要性が高まっています。

コロナ後のライフスタイルの定着(アフターコロナ)

企業においてはリモートワークの普及によるDXの加速もあり、受発注業務をアナログからデジタルに切り替える動きが加速しています。また、個人でも在宅時間の増加に伴い、店舗での商品購入ではなくECサイトを利用する動きがが進んでいます。

BtoC EC市場

2023年のBtoC EC市場は、24兆8,435億で、2022年の22兆7,449億円に対して、9.23%の成長となりました。BtoC EC市場は、主に「物販系分野」、「サービス分野」、「デジタル分野」の3つで構成されています。

BtoC-EC市場規模の経年推移

出典:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

2023年のBtoC-EC市場は、物販系分野が前年から4.83%の成長率で14兆6,760億円に達しましたが、2020年から2022年の急成長に比べると伸び率は鈍化しています。新型コロナウイルスの影響で「巣ごもり需要」が高まった2020年から2022年頃と比べ、2023年には消費者が実店舗に戻る動きが進み、需要が落ち着いたことが主な要因です。

一方、サービス系分野は前年比22.27%増の7兆5,169億円に達し、旅行や飲食、チケット販売が好調でした。2019年の水準を超え、「アフターコロナ」の時代が到来したと言えます。デジタル系分野も前年比2.05%増の2兆6,506億円となり、電子出版や動画配信が好調でしたが、オンラインゲーム市場は減少傾向にあります。全体として、引き続きBtoC-EC市場の成長トレンドは続くことが予想されます。

実店舗×ECによる消費者の購買行動の変化

新型コロナウイルスの発生以降、ECサイトを活用した購買行動が増加しましたが、現在は実店舗への回帰が進んでいます。それに伴い、実店舗とECサイトを組み合わせた事業運営の必要性が高まっています。こうした動きからEC市場では、マルチチャネル、O2O(Online To Offline)、オムニチャネル、OMO(Online Merges with Offline)という概念や仕組み作りがトレンドになっています。

このような動きは、ユーザーの購買体験における利便性向上だけでなく、EC事業者の事業運営の効率化などをもたらしています。

実店舗とECサイトを組み合わせ事業を展開する取り組みの一例として、オンライン接客やショール-ミングストア、EC購入商品の店舗受け取りなどがあげられます。

関連記事:アパレル業界で注目されるOMOとは?

物流の「2024年問題」

EC市場の拡大により宅配便取扱個数も平成21年度(2009年度)の31億3,694万個から令和4年(2022年度)にかけて約60%の伸長率を記録し50億588万個となりました。このような中で、トラックドライバーの残業規制などの強化によって輸送力が不足する物流・運送業界の「2024年問題」が注目されました。
令和5年には、宅配便取扱個数が50億733万個とさらに増加しており、EC事業者は、引き続き物流コスト上昇に伴う配送コストの増加や、一定の購入額以上で送料を無料とするサービスの見直しを検討する必要があります。

情報セキュリティへの根強い不安

EC事業者が注意すべき点として、情報セキュリティへの対策も重要です。総務省の「令和4年通信利用動向調査」において、「インターネット利用における不安の内容」を尋ねたアンケート結果では、個人情報の漏洩に対する懸念が最も高い結果となっています。特にクレジットカード情報は金銭的な被害に直結するため細心の注意が必要です。
一般社団法人日本クレジット協会の調査によると、クレジットカードの被害額は年々上昇しています。特に、BtoC-ECではクレジットカードを決済手段として利用する機会が多く、消費者側の懸念を払拭するセキュリティ対策が求められます。

クレジットカードの不正利用被害の発生状況

出典:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

関連記事:ECサイトのセキュリティ対策で重要な5つの要素と注意点を徹底解説

ECサイト×SNSによる購買体験価値の向上

スマートフォンの普及率が高まる中、LINE、X(旧 Twitter)、Instagram、TikTokといったSNSの利用率についても全ての年代で上昇してきています。また、消費者の購買行動のプロセスにおいてもSNSの利用が増えています。
EC事業者が、Instagram上に商品情報を投稿して、商品に興味をもったユーザをスムーズにECサイトの購入導線につなげる取り組みなどが行われています。また、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の活用例として、SNS上で投稿された口コミをECサイト上に表示し、消費者の商品に対する不安や疑問を解消して購入率を上げる施策を実施している企業もいます。自社商材と相性の良いSNSを活用して、顧客体験価値の向上を図っていくことがECサイトの競合優位性につながります。

関連記事:SNSのような商品検索ができるAIハッシュタグとは?

AI・AR技術の進化

ECサイトに最新のテクノロジーを搭載することで消費者のオンライン上での購入に関する不安の軽減を図っている事例も増えています。
家具・インテリア業界やアパレル業界では、AR(拡張現実)技術を活用して、家具を自宅に置いたイメージや色違いの服を試着した際の雰囲気をスマートフォンで確認できるような機能を提供しています。従来のように、店舗で比較検討する手間が省け、ECサイトでの購買促進につながっています。
また、AIの活用で消費者ごとに最適な商品をレコメンドする機能も進化しており、従来のキーワード検索ではたどり着けなかった商品への出会いを創出することにより、ECサイトのCVRや購入単価向上に役立っています。

関連記事:AI商品検索システムとは?
関連記事:ECサイトのレコメンドとは?仕組みから導入するメリットまでを徹底解説

CtoC EC市場

主なCtoC ECとして、フリマアプリとネットオークションがあります。
フリマアプリ市場は、大きく①総合プラットフォーム事業者、②アニメ、本、ブランド品、チケット、家電といった特定のカテゴリー、③ハンドメイドマーケットの3つに分類されます。①、②はリユース品が扱われる二次流通が基本ですが、③は作家によるハンドメイド商品が扱われています。海外ではハンドメイド商品の取引が盛んであり、日本でも今後の市場拡大が予想されます。

2023年のCtoC EC市場は、2兆4817億円で2022年の2兆3630億円に対して5.0%の成長となりました。市場規模の拡大には、主にフリマアプリ市場の成長が貢献しています。
昨今のSDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた社会的気運の高まりや、物価高の影響、Z世代を中心にリユース品の購入に対する抵抗感の薄れなどの複数要因により、
リユース利用人口は今後も拡大していくことが想定されます。

CtoC EC推定市場規模

出典:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

一次流通と二次流通の相互連携

二次流通市場は、一次流通で販売された製品が消費者を通じて再度流通することで成り立っています。一次流通業者からすると二次流通市場は競合として見えることがありますが、二次流通がブランド認知を広め、新たな商品の需要を生むこともあります。若年層においては、売ることを前提として商品を購入する動きも広がってきています。

最近では、一次流通と二次流通の業者がデータを連携し、消費者の購買行動に基づいた戦略立案や施策を実行する動きが見られます。両者が相互に補完し合うことで、さらなる市場規模の拡大が期待されています。

安心・安全な取引環境の整備

CtoC ECでは、出品者が掲載した商品写真とは異なる不適切な商品や偽物のブランド品が購入者に届く事例が数多く発生しています。CtoC ECのプラットフォーム事業者は出品者、購入者にとって安心・安全な取引を実施できる環境を提供する必要があります。

安心・安全な取引環境を整備するための取り組みを2つ紹介します。
一つめが、不正出品の監視機能の実装です。ITと人手を駆使し出品された商品を監視することで、不適切と思われる商品を排除する仕組みです。

二つめが、インターネットオークションでの知的財産権侵害品の流通を防止する「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会(通称:CIPP)」による取り組みです。CIPPには大手プラットフォーム事業者などが加盟しており、権利侵害商品の抑止対策の検討やガイドラインの策定などを行っています。

BtoB EC市場

2023年のBtoB EC市場は、465兆2,372億円で2022年の420兆2354億円に対して10.7%の成長となりました。財務省によると、多くの業種で2023年のBtoBの商取引市場規模が拡大しています。EC化率も前年比2.5ポイント上昇しており、BtoB-EC市場規模も増加する形になりました。

BtoB EC市場規模の推移

出典:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

受発注業務のDX化

昨今、労働力の不足が社会課題となるなか、企業間同士(BtoB)の商取引もアナログな受発注業務からECサイトの活用にシフトする動きが加速しています。
BtoBでは、個人顧客向けのECサイトに比べてサイト機能の要件が大きく異なります。例えば、取引先ごとに商品や価格を出しわける機能や、型番で商品を検索できる機能などが必要となる場合があります。BtoBに適した機能を充実させたECサイトは、スムーズな購買体験の提供を可能にします。

越境EC市場

2021年の世界の越境EC市場規模は7,850億USドルで、2030年には10倍の7兆9,380億ドルまで拡大することが予想されています。市場規模が大幅に拡大している理由として、越境ECの認知度の向上に加え、消費者側の自国にはない商品や安価で質の良い商品に対する購買欲求の高まり、特定のメーカーに対する信頼などが挙げられます。事業者目線では、越境ECでターゲットを世界に拡大することで事業成長を図る目的が挙げられます。

世界の越境EC 市場規模の拡大予測

出典:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

2023年時点での世界のインターネット購買者人口が下記のグラフです。トップは中国で8億8,765万人と日本の約11倍の人口がオンラインショッピングを行っています。日本企業にとって、中国は越境ECによる事業規模拡大の可能性が高い国と捉えることができます。訪日外客数が年々増加していくなか、日本でのサービス体験や商品利用が信頼につながり、越境ECを通じて購入が促進されているデータも出ています。

世界のインターネット購買者人口

出典:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

まとめ

EC市場の動向について最新のデータを交え、今後の成長性やトレンドについて見てきました。EC事業者は、引き続き市場動向を把握し、競合よりも顧客に選ばれるECサイトの構築に注力する必要があります。

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ENIEE SEARCH編集部

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(X:@BST_hoshiko

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