Webサイトのコンテンツの中でも特に人気があり、掲載することでコンバージョンにも大きく影響するコンテンツがランキングです。ランキングを使ったコンテンツは、Webサイトだけでなく、テレビや新聞、本といったあらゆるメディアで扱われ、「ランキングを参考に商品を買った」「今人気の映画を見に行った」「旅行サイトで話題の場所を訪れた」という経験がある方も多いでしょう。
とりわけECサイトにおいては、ランキングコンテンツが様々な形で多用されています。商品のバリエーションや同一の在庫が多く、実際の購入行動を伴うサービスとの親和性が高いこともランキングコンテンツの特徴です。
今回は、Webサイトにおけるランキングコンテンツの役割と効果、活用方法にふれたいと思います。
ランキングがよくECサイトのコンテンツとして用いられる理由の一つとして、商品の購入が促進されるといったメリットがあります。
ここでは、実際のランキングコンテンツ導入例をもとに、EC サイトにおける効果を紹介します。
某ECサイトのユーザ全体とランキング利用者を比較したところ、直帰率が約1/3、1セッションあたりのページビューが約2.4倍、コンバージョン率が2.6倍と、ランキング利用者の優位性が高いという結果が出ています。(※ビジネスサーチテクノロジ調べ)
さらに、売上では、ランキングコンテンツの利用者はサイト全体のユーザの約27%程度であるにも関わらず、サイト全体の50%以上の売り上がランキング経由となっていました。このことから、ランキングコンテンツの活用は、Webサイトの直帰率の改善や回遊促進、コンバージョン率の向上に効果的であると言えます。
ランキングコンテンツは、なぜ購買に繋がりやすいのでしょうか?ECサイト利用者の視点に立って商品購入までのユーザ心理を考えてみましょう。
ランキングは、理解しやすい見せ方で選択肢を絞ってくれるコンテンツです。先にも述べた、商品のバリエーションや同一の在庫が多いECサイトにおいて、「商品ラインナップを把握しやすく」「カテゴリや価格などの条件を踏まえて」「人気のものを優先的に」見せてくれることで、ユーザの「商品を探して選ぶ」行動を手助けしてくれます。
通常、商品が多いほど探す手間や選択の回数が増えるため、ある程度以上の商品点数を目の前にすると、人は買い物を面倒と感じやすくなります。日経ビジネスが行なった消費者の意識の調査では、”2人に1人は、買い物をしていて「選ぶのが面倒」と感じている”そうです。
(https://business.nikkei.com/atcl/NBD/15/special/072500725/ 「「買い物ストレス」 消費者の重荷に」より引用)
この面倒に対して、ランキングはユーザの選択の負担を省いて、買うべき商品の目星をつけてくれる便利なナビゲーションの役割を果たします。また、単に選択する商品数を減らすのではなく、ショッピングに欠かせない適度な選択の楽しさを残した陳列棚の役割をも担ってくれます。
商品購入を妨げる心理の一つに「失敗したくない」という不安があります。この、本当にこの商品を選んで良いのだろうか?買った後で後悔しないだろうか?というユーザの気持ちを購買へと後押ししてくれるのが、「みんなが選んでいる」という安心感です。いわゆる、“人気のあるものは良いもの”と思い込む「バンドワゴン効果」や、クチコミやレビューなどの「ウインザー効果」がこれにあたります。
人気商品のランキングに代表されるように、ランキングは第三者の“人気や評価”を提示することでユーザのマッチングリスク(失敗したくない)意識を解消する非常に有効なコンテンツなのです。
このように、商品把握のしやすさ、商品選択のしやすさ、商品購入の不安解消によって、ユーザはランキングコンテンツを介して購買に至りやすくなると考えられます。
ECサイトのユーザ視点で見たランキングコンテンツの利用心理
購買の促進以外にも、ランキングコンテンツの活用には次のような多くのメリットがあります。
商品点数が多いECサイトでも、売りたい商品や主なラインナップ傾向を意図して並べることができます。商品全体の露出が増えることで、ユーザに新たな商品への気づきにつながります。
ランキングによる総体的な人気と、購入を後押しするレビューを合わせることで、ユーザの選択から購入までのスムーズな流れを作ります。
記事コンテンツは、一目でどのような内容であるかがわかりにくいため、月間・週間の人気記事、カテゴリ別でよく読まれている記事といったランキングを作成することで、記事の閲覧を促進します。
カテゴリ等の条件で絞った商品の見せ方で、特集ページやランディングページを作ることができます。Webサイトのコンテンツの拡充や、自然検索からの流入増加が見込めます。
複数の項目を組み合わせたランキングを作成することで、自社のターゲットユーザに最適な切り口で商品を見せることができます。
<ランキング軸の例>
人気(売れ筋)/レビュー/アクセス数/おすすめ/新着/商品カテゴリ/日付(期間)/サイズ/価格/スペック など…
ランキングコンテンツのメリットを最大限に活かすためには、掲載する情報の管理やピックアップ商品の見直し、更新などを定期的に行い常に鮮度を高く保つ必要があります。
また、トレンドに合ったランキングの切り口や見せ方も必要です。
カテゴリーで絞るだけの単調なランキングではなく、売上や人気、期間、キーワードなどの要素を組み合わせた多軸のランキングで、ユーザの興味を引く「見たい」コンテンツにしていくことも購買促進や集客効果を出す上では欠かせません。
複数の階層やカテゴリに分散する商品を選定して手動で並べかえる、といったメンテナンスや多軸のランキングの実装にはやはりある程度の手間がかかります。
ランキングコンテンツにあまり手間をかけられない、といった場合には、運用を自動化する「ポップファインド」ランキング機能の活用をご検討ください。ビジネスサーチテクノロジでは、Webサイトに適したランキングの活用提案なども行なっていますので、まずはお気軽にご相談ください。
商品検索「ポップファインド」ランキング機能
商品検索サービス「ポップファンド」では、ランキング機能をご利用いただくことで、商品ランキングを表示することができます。Google アナリティクスと連携したランキング情報の自動更新によって、運用の手間を解消します。また、商品属性やカテゴリ、購買情報といった様々な情報を連携することで、多軸のランキング表示が可能です。ページ内へのガジェット表示、ランキングページとしての利用のほか、ランディングページにも利用いただけます。