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カゴ落ちとは?発生する10の原因とカゴ落ち対策も含めて解説


カゴ落ちとは?発生する10の原因とカゴ落ち対策も含めて解説

ECサイトにおけるKGIは、ユーザの商品購入と設定されることが一般的です。

商品購入までの導線では、商品を選んだ際にそのまま決済画面に移行するのではなく、一旦商品をまとめて入れておく「カゴ」の機能を実装しているECサイトがほとんどです。

このカゴ機能は利便性が高い一方で、運営側にとっては「カゴ落ち」と呼ばれる機会損失の課題もあります。

いかにカゴ落ちを減らし、商品購入にユーザをつなげるかがECサイト運営の鍵を握っているといっても過言ではありません。

本記事では、カゴ落ちの発生原因や対策について解説します。

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目次

カゴ落ちとは?

カゴ落ちとは?

カゴ落ちとは、ユーザが商品を一度はカゴに入れたにも関わらず、何らかの理由で購入に至らなかったことを指します。カゴ機能が実装されている全てのECサイトに共通する課題となっています。

カゴ落ちを減らすためには、ユーザ行動を予想・把握し、サイト構造や商品などを改善する必要があります。

アメリカのBaymard Instituteによるアメリカ国内におけるカゴ落ちに関する調査の結果、2024年のデータでは平均カゴ落ち率は「70.19%」となっています。

この調査では、ユーザがカゴ落ちした原因のうち、48%が「閲覧中/購入する準備ができていない」との結果が出ています。つまり、48%は今後購入する可能性がまだ残されているものの、残りの52%は、以下のような原因により購入につながっていないと考えられます。

・アカウントを作成しないと購入できなかった
・返品ポリシーが満足のいくものではなかった
・ウェブサイトにエラーがあった/クラッシュした 

これらの原因は、日本国内のECサイトにおけるカゴ落ち原因についても共通するものです。次項にて詳しく解説します。

カゴ落ちが起こる10の原因

カゴ落ちが起こる10の原因

カゴ落ちが起きる原因として、ここでは以下の代表的なものを10個を解説します。

1. 高額な配送料や追加料金
2. 購入にアカウント登録が必要
3. 支払い手続きが複雑
4. 合計金額が事前にわからない
5. サイトの信頼性やセキュリティへの不安
6. 支払い方法の選択肢が限られている
7. エラーで決済できない
8. 配送期間が長い
9. 返品条件が不明瞭
10.商品検索が使いづらい

1.高額な配送料や追加料金

ユーザが購入画面で確認する事柄で、特に重要度の高いものとして挙げられるのは、購入価格です。

ユーザは価格に納得してから商品をカゴに入れるのが一般的です。

しかし、いざ決済画面に遷移した際に、購入画面では記載がない、もしくは明確に表記されていなかった各種料金が追加されているのに気づくと、カゴ落ちが発生してしまいます。

カゴ落ちの原因となりやすい各種料金は以下の通りです。

1. 配送料が高額
2. 決済・購入などにかかる手数料
3. 梱包・オプションなどの追加料金 

こうした本体価格以外の料金を決済画面で羅列してしまうと、ユーザが購入を決めた金額を大幅に上回る場合があります。

トータルの料金が高いことで、ユーザの購入意欲が一気に下がり、離脱してしまうケースは珍しくありません。

特に、最終的な決済金額と購入画面の金額の乖離が大きい場合に、カゴ落ちが発生しやすくなります。

2.購入にアカウント登録が必要

多くのECサイトでは、ユーザに会員登録をさせる狙いがあります。そのため、購入時に会員登録をさせる導線を設けています。

会員登録は、ユーザ・運営側にとって以下のようなメリットがあります。

ユーザ ・住所、決済方法などを購入の度に入力しなくて済む

・購入履歴を残せる

・会員限定のセールに参加できる など

運営側 ・顧客データを取得し、今後の事業展開に活かせる

・登録されたメールアドレスへダイレクトマーケティングが可能となる など

上記のように、会員登録は双方にメリットが得られる施策ではありますが、一方でユーザ側には会員登録をせずに購入したいと考えている層が一定数存在します。

会員登録をしたくない理由としては以下のようなものが挙げられます。

1. 登録が面倒くさい
2. 個人情報を渡したくない
3. 稀にしか購入しないから登録する必要性を感じない 

どのような理由であっても、会員登録をしたくないユーザが会員登録が必須のECサイトで購入する確率は低くなります。

3.支払い手続きが複雑

決済までのプロセスが複雑なECサイトでは、カゴ落ちする確率が高まります。

例えば、クレジットカードで決済したいのに以下の要因があると、ユーザの購買意欲が低下します。

1. 支払いの導線が不明瞭
2. 特定のクレジットカードでしか支払いできない

このほかにも、決済までの入力項目が多すぎたり、決済方法を不必要に多く取り揃えすぎていると、ユーザの離脱率が高まります。

4.合計金額が事前にわからない

大半のユーザは、商品の金額に納得し、購入に進みます。

その後、決済画面で送料や手数料など購入金額の合計が増加してしまうと、購買意欲が下がってしまいます。

決済画面での合計金額の増加は、よくあることですが、以下の原因で増加する場合は、ECサイトへの不信感も与えてしまいます。

1. 税抜き価格を強調して表示している
2. 送料の目安が掲載されていない
3.「決済手数料」「購入手数料」などの手数料が決済画面で初めて提示される

ECサイトは、対面販売とは異なり信用を得にくい側面があるため、上記のような対応は信頼度の低下につながります。

5.サイトの信頼性やセキュリティへの不安

ECサイトが信頼性に欠ける構造の場合、ユーザはセキュリティ面への不安を抱き購入をためらいます。以下のようなECサイトは改善に取り組みましょう。

1. URLの形式がhttpで始まっており、サイトが暗号化されていない
2. クレジットカードの決済時に外部サイトに遷移させられる
3. 会社概要・プライバシーポリシーなどのページが無い 

サイトのセキュリティ・UIなどが信頼性に欠けるECサイトは、ユーザが個人情報を入力するのをためらい、カゴ落ちを引き起こします。

6.支払い方法の選択肢が限られている

ECサイトでは、さまざまな支払い方法が選択できるようにしておくのが望ましいです。ユーザ側の購入意思が固まったにも関わらず、希望の方法で決済できないことを理由に、購入自体をあきらめてしまうケースもあります。

特に、クレジットカード(デビットカード)、各種Pay払い、ギフトカードなどの即時決済可能な支払い方法の導入は欠かせません。

一方で、支払い方法が代引き・銀行振込のみや一部の国際ブランドのクレジットカードしか利用できないなど選択肢が限られたECサイトは、離脱率を上げてしまう要因になります。

≫≫ ECサイトの成功を支える9つの決済サービス!選び方と導入メリットを解説

7.エラーで決済できない

何らかのシステムエラーにより、決済できなかったり、カゴに商品を追加できなかったりといった不具合もカゴ落ちの原因の一つです。

また、ECサイト自体が重すぎて読み込みが遅い、脆弱なサーバを利用しているためすぐにサーバ落ちするなども、エラーの一種と捉えられます。

そのようなECサイトでは、買い物の継続が難しく、復旧しても信頼性を損ないユーザが戻ってこない場合もあります。

8.配送期間が長い

ECサイトで購入した商品は、多くの場合即日手に入れられない点が対面販売に劣ります。できる限り早く商品をユーザに届けることが重要ですが、配送期間が長いとカゴ落ち率が高まります。

配送業者の都合で、商品発送後届くのが遅れてしまうのは避けられない部分ですが、発送業務自体が遅れるのは避けなければなりません。

9.返品条件が不明瞭

商品の返品に対して、運営側の都合を重視しすぎた返品条件を掲示してしまうと、ユーザの反感を買い購入まで結びつかないケースが発生します。

ユーザ目線が足りていない返品条件の例は以下の通りです。

1. 商品の汚損・故障に対する保証期間が短い
2. 開封後の返品を受け付けない
3. 返品時の送料がユーザ負担 

また、そもそも返品可能となる条件が分かりづらいものとなっている場合も、ユーザの購買意欲を下げる原因となります。

10.商品検索が使いづらい

ECサイトのUIで大切な要素の一つが、ユーザが商品を検索しやすいものになっているかどうかです。

検索窓の設置はもちろん、商品を適切なカテゴリで探せるようにしたり、価格・発売日などで絞り込み検索ができるようになっていたりする工夫も大切です。

何より、初めてサイトを訪問したユーザでも分かりやすい・使いやすい検索機能でなければいけません。

また、検索する度にポップアップで広告・自社の宣伝などを表示させる手法もユーザビリティの観点からは好ましくありません。

ユーザが探している商品にストレスなく到達しやすいような導線作りを意識することが大切です。

≫≫ サイト内検索とは?3つのやり方・導入方法から活用事例までを解説

≫≫ 商品検索の絞り込み機能を実装してECサイトのCVRを改善

カゴ落ち対策8選

カゴ落ち対策8選

運営側が施せる代表的なカゴ落ち対策は以下の8つです。それぞれの対策方法について解説します。

1. 無料配送オプションの提供
2. ゲスト購入を可能にする
3. 支払い手続きの簡略化
4. 追加費用の透明性
5. 商品ページの改善
6. 支払い方法の追加
7. 返品の扱いを明示
8. 対策ツールを導入

1.無料配送オプションの提供

ECサイトの購入では、ユーザは送料を負担するのはできるだけ避けたいと考えるため、運営側が送料を負担する方が購買意欲を高められます。

ただし、100円の消しゴム1個でも送料無料とするのは、中長期的に見て負担が大きく安定した運営が困難になる恐れがあります。

そのため、全ての購入で送料を無料にするのではなく、以下のような条件を設けるなどの対応が望ましいでしょう。

1. 〇〇円以上購入で送料無料
2. 〇点以上の購入で送料無料
3. 有料会員に登録すると送料無料 

顧客満足度を上げ購入を促すことを念頭に置きつつも、運営側の負担も考慮し送料を設定しましょう。

2.ゲスト購入を可能にする

購入に会員登録が必須のECサイトは、会員登録をしたくないユーザの購入が期待できません。そのため、ゲスト購入も可能な設定にすることが望ましいでしょう。

また、購入時の情報登録においてはできる限り入力項目を簡略化すると、さらに購入への心理的ハードルを下げられます。

一方で、運営側としてはやはりユーザに会員登録をしてもらう方が、リピーター化や顧客データの取得などメリットが大きいのも事実です。

会員登録を面倒に感じるユーザにも、できる限り負担なく登録してもらうには、以下の方法がおすすめです。

1. ゲスト購入の情報入力画面に、会員登録も同時に行えるようにチェックボックスを設置する
2. 会員登録をして購入すると初回〇%引き・送料無料などの特典を付ける など

ゲスト購入を可能にしてユーザビリティを強化しながらも、運営側にもメリットが生まれる導線作りを意識すると、利益の最大化につながります。

3.支払い手続きの簡略化

支払いまでの手続きに手間がかかると、離脱率が上昇します。

一部のECサイトでは、ワンクリック決済を導入し、支払いの手間を最小限に抑える工夫が見られます。

支払いの手間を軽減し、スムーズに購入できる仕組みを提供することで、カゴ落ち率の低下が見込めます。

4.追加費用の透明性

商品ページに表示された価格や、カート内の合計金額と、最終的な決済画面の金額が異なると、ユーザの購買意欲が著しく低下します。

送料・手数料などがかかる場合、購入検討段階から費用を明示し透明性を保つように工夫する必要があります。

本体価格以外の追加費用を分かりやすく明示する施策の例は以下の通りです。

1. 商品紹介ページで税抜価格を誇張せず、税込価格を目立つように記載する
2. 送料がかかる場合、エリア・配送業者などで費用が変わる旨を記載する
3. 各種手数料がいくらぐらいで、どのような内容なのかを記載する 

また、以下のように追加費用を含めた合計金額を事前に分かるようにしておくのも効果的です。

1. 商品の合計金額がリアルタイムで表示されるようにする
2. カゴのアイコンに追加した商品の合計点数を明示する 

ECサイトにとって、費用の透明性はサイトへの信頼度にも直結するため、特に意識しておく必要があります。

5.商品ページの改善

商品ページは、基本のデザインとナビゲーションが一貫していることが望ましいです。

例えば、商品ページによって値段や強調したい文字の色、画像などは違いがあるものですが、カゴに入れるボタンの位置やテキストの大きさなどは変更すべきではありません。

デザインやナビゲーションが商品ごとに大きく異なると、ユーザが迷い、離脱率が上がるからです。

統一感がある商品ページを構築した上で、商品ごとの特徴・独自性をアピールできるページを作成するようにしましょう。

≫≫ ECサイトの商品検索機能を強化してCVRを改善する3つの方法

サイト内検索ツールで導線強化

ユーザビリティの向上には、サイト内検索を使いやすいものにすることが重要です。

ただし、自社での開発が難しい場合もあるでしょう。その際に頼りになる導線強化ツールが「GENIEE SEARCH(ジーニーサーチ)」です。

GENIEE SEARCHは、ECサイト内で役立つさまざまな機能をパッケージ化したサイト内検索強化ツールです。

ユーザが目的の商品を検索しやすくし、購入まで迷いなく到達できるようにアシストする機能が多数搭載されています。

GENIEE SEARCHを用いれば、ECサイトのユーザビリティをさらに向上させられるでしょう。

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6.支払い方法の追加

支払い方法が少ないECサイトは、ユーザビリティが高いとはいえません。

特に近年ではキャッシュレス化が進み、クレジットカードだけでなく各種Pay払いも一般的になりつつあり、ECサイトでも利用できる環境が望まれてきています。

ECサイトで準備しておくべき支払い方法は以下の通りです。

1. クレジットカード
2. デビットカード
3. 銀行振込
4. 各種Pay払い
5. 代引き
6. 携帯決済

ただし、あまり増やしすぎてもかえって不便に感じる場合があります。また、決済手数料が高い支払い方法だと運営側にとっては不利益となります。

そのため、どのような支払い方法を用意すべきかをECサイト・ユーザの特性を踏まえて決定することが望ましいです。

7.返品の扱いを明示

返品ポリシーの見直し・明示を心がけるのも、カゴ落ちを防ぐ方法の一つです。

まず、返品ポリシーは分かりやすい位置に記載し、誤解を招くような表現は避けなければなりません。

また、返品ポリシーにおける返品条件についても、あまりに厳しい内容だと万が一の返品ができないかもしれないとユーザが不安を感じ、購買意欲が下がる原因となります。

8.対策ツールを導入

ECサイトでのユーザビリティを向上させてカゴ落ちを防ぐには、対策ツールの導入もおすすめの方法です。

対策ツールには、以下のような特長があります。

1. リマインドメールや特別なオファーメールの送信機能
2. 顧客の行動データ収集・分析機能など 

カゴ落ち対策ツールの導入メリットとして、カート放棄した顧客に対して、自動的にリマインドメールや特別なオファーを送信することができるため、管理側の対応の手間を省くことができます。

まとめ

まとめ

カゴ落ちはECサイトにおける重大な機会損失であり、完全に無くすことはできませんが可能な限り減らす対策を講じることが必要です。
カゴ落ち率を下げる対策にはさまざまなものがありますが、そもそもサイト内の導線作りを適切に行っていないと、ユーザの離脱を招き、購入につなげることができません。

導線の最適化に役立つのが「GENIEE SEARCH」です。

サイト内検索を最適化する対策ツールのGENIEE SEARCHには以下の特長があります。

特長 概要
検索窓からのダイレクトな商品ページ到達を実現 検索キーワードを入力すると同時に、ポップアップで商品画像と詳細ページへのリンクを表示し、すぐに商品ページに到達できるような導線を実現
検索キーワードの入力をアシストして離脱を防止 検索キーワードに即した候補語を複数表示し、ユーザの検索効率を向上させる
絞り込み・商品比較で購買をサポート ・多軸の条件による絞り込みと、該当件数のリアルタイム表示

・商品の比較機能でユーザの選択をサポート

これらのほかにも、多種多様な機能をECサイトに合わせてカスタマイズし利用できます。

効率的なECサイト運営にはぜひGENIEE SEARCHの利用を検討ください。

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