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レコメンド機能の効果とは?導入するメリットや活用方法を解説


レコメンド機能の効果とは?導入するメリットや活用方法を解説

レコメンド機能は各ユーザに合わせたおすすめの商品を表示する機能で、購入率や顧客単価・ユーザビリティの向上、ページ閲覧数・サイト滞在時間を伸ばす効果があります。
また、リピータや新規顧客が獲得しやすくなり、ECサイトの売上向上も期待できます。
多くのECサイトでは商品数の多さから、ユーザが商品選択に疲れてしまうという課題がありますが、レコメンド機能でユーザの選択の負担を軽減することが可能です。

本記事では「レコメンド機能の効果」を詳しく解説します。
レコメンド機能について詳しく知りたい方、導入しようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。


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目次

レコメンド機能とは

レコメンド機能とは

レコメンド機能とは、サイト運営者が事前に決めたルールやECサイトにアクセスしたユーザの閲覧、購入などの行動データをもとに、商品を表示する機能のことです。
Amazonや楽天銀行、Yahoo!ショッピングなどの大手ECショッピングモールにも活用されています。

また、ECサイト以外にも動画配信サービスであるNetflixやニュースサイト、転職サイト、グルメアプリなどに実装されています。
ここからは、レコメンド機能における以下の点について詳しく解説します。

・レコメンド機能が重要視されている理由
・レコメンド機能の種類

レコメンド機能が重要視されている理由

レコメンド機能が重視されている理由の一つが、取り扱う商品の数が増え、ユーザが求める商品が探しづらくなっているためです。
近年はECサイトが多数存在し、1つのキーワードで検索した際の商品結果表示もさまざまです。私たちは個人の処理能力を上回る情報量に直面した際に「情報過負荷」といわれる状態に陥ります。
一見、ECサイトでは種類が多い方がユーザが求める商品が見つかるため良いと思われがちですが、選択肢が一定数を超えて増えると購入する商品が選べず、購入率や購入後の満足度が低下します。

実は、思考や判断は脳に多くの負担を与えるため、判断機会が多ければ多いほど脳疲れが発生します。私たちは毎日約35,000回程度の判断をしていますが非常に重労働です。
脳が体重に占める重量の割合はたった2%程度なのにも関わらず、エネルギーの約18%を使っているといわれます。

受動的に商品を見つけられるレコメンド機能は、判断に疲れた現代人にとって利便性の高い機能と言えます。
実際に、商品などのデータ量が多い大規模サイトの場合、レコメンド機能の実装によりコンバージョン率が15%まで高まった調査結果もあります。

レコメンド機能の種類

レコメンド機能には、大きくオープンソース型ASP型の2種類があります。
オープンソース型では、世界中に公開されているソースコード(プラグラム)を活用し、自社でレコメンド機能を開発します。
プログラミングに精通した人材がいれば、自社の目的や利用方法、状況などをふまえたレコメンド機能を開発できます。
また、機能だけでなく、レイアウトやデザインなど細部まで、自社独自の表示が可能です。ただし、自社でのサーバ設置や開発のためのコストや時間・労力が必要となるデメリットがあります。

ASP型ではアプリケーション・サービス・プロバイダ(Application Service Provider)と呼ばれるベンダーが開発したレコメンドツールを利用します。
すでに開発済みのツールを利用するため、自社に合わせた細かなカスタマイズができないケースもありますが、自社でのサーバ設置や開発が必要なく、コストを抑えスピーディに導入できます。
さまざまなベンダーがレコメンド機能を開発・提供しているため、自社に合うものを選択することが大切です。
レコメンド機能を実装する場合、多くの会社でASP型のレコメンド機能が利用されています。

レコメンド機能を導入したときの効果

レコメンド機能を導入したときの効果

レコメンド機能はリアル店舗における販売員の役割を果たします。
レコメンド機能を導入すれば、各ユーザに合う商品の提案でクロスセル・アップセルを促し、顧客単価の向上が期待できます。
また、ECサイトにアクセスするユーザの中には、購入する商品が明確になっていない方もいるため、おすすめ商品の表示で気づきを促せば、購入につながる可能性が高くなります。
さらに、レコメンド機能は検索で商品を探す手間を省き、ユーザビリティが向上する効果も期待できます。ここからは、レコメンド機能導入の効果について詳しく解説します。

・アパレル業界での導入効果
・通信販売での導入効果
・C2C事業者の導入効果
・人材マッチング事業者での導入効果
・中古品取扱事業者の導入効果

アパレル業界での導入効果

1つ目はアパレル業界でレコメンド機能を導入した事例です。
スーツなどの比較的高単価な商品を販売している会社で、レコメンド機能の導入により、月間の平均注文数が7~8%向上した事例があります。

ECサイトでの商品販売において、リアル店舗のように高度なスキルを身につけたスタッフが、各ユーザの要望を引き出し商品を提供できないなどの課題を抱えていたことをうけ、ルールを事前に定めるものではなく、ユーザの行動パターンを分析し、おすすめ商品を表示するレコメンドを導入したことで、クリック率の低さを解消することができました。

通信販売での導入効果

通信販売の会社でレコメンド機能を導入し、リピータの商品購入数を130%増やした事例もあります。
テレビCMを活用しECサイトへのアクセスを集めたものの、コンバージョン率が低く、期待した成果がにつながっていませんでした。レコメンド機能を導入し、ユーザを次のように分類し商品をおすすめ表示したことで購入率の向上とリピータを獲得に成功しました。

◾️|ニーズが明確でないユーザ:さまざまな商品を表示し、気づきをあたえ購入を促進
◾️|目的買いが多いユーザ:「プラス1品」となる商品を表示しクロスセルによる顧客単価向上を促進

C2C事業者の導入効果

売りたい人と買いたい人をマッチングするC2C事業者の中にも、レコメンド機能の導入によりコンバージョン率の176%向上に成功した事例があります。
特徴的な商品が数多く出品されるサイトの特性から、カテゴライズしづらく、協調フィルタリングベースのレコメンド機能では、思うような成果が得られない課題がありました。そこで、各ユーザの好みやニーズに合う商品をリアルタイムで表示するレコメンド機能に切り替えたことでコンバージョン率を改善することができました。

人材マッチング事業者での導入効果

続いて、人材マッチング事業者での導入効果事例です。企業側の採用数・求職者の応募数の向上に課題があり、各求職者に適した求人を紹介し応募率を向上させるため、行動を分析し案件を表示するレコメンド機能を導入しました。
もともと活用していた案件類似度ベースのAIエンジンと比較すると、特にメールでの応募発生率で圧倒的な差が出たそうです。

中古品取扱事業者の導入効果

最後に、中古品取扱事業者の導入効果の紹介です。
ECサイトでの商品の検索方法がカテゴリ分類とキーワード検索しかなく、ユーザが目的とする商品を見つけられないなどの課題がありました。レコメンド機能を導入したところ、店舗店員すら想定できない商品の提案が可能となり、月額2,000万円以上の売上向上を実現したそうです。

レコメンド機能を導入する方法

レコメンド機能を導入する方法

レコメンド機能を導入する方法は複数あり、自社に合う方法を選択しなければ必要以上にコストがかかったり、期待した効果が出なかったりします。
ここからは、以下の導入方法について詳しく解説します。

・ASP事業者が提供しているツールを導入
・プライベートDMPを導入
・自社開発

ASP事業者が提供しているツールを導入

レコメンド機能を導入する方法の一つめは、ASP事業者が提供しているツールを実装する方法です。
ASP型のレコメンド機能であれば、スピーディかつ手軽に導入でき、早期に効果を得やすくなります。
また、自社での開発が不要で、導入コストも抑えられます。
ただ、多くのベンダーがツールを開発・提供しているため、自社に合うものを導入しなければ、効果が期待できません。
活用するレコメンドツールを選定する際は、導入目的を明確にし必要な機能を洗い出すことが大切です。
ASP型では、レコメンド以外にも以下のような機能を備えたツールが提供されています。

Netflix社のレコメンド機能
ユーザデータを蓄積するデータベース機能 ユーザが閲覧した商品を再表示するリマインド機能 人気の商品を表示するランキング機能
各ユーザに合わせたメールや通知を送るメッセージ機能 ユーザやレコメンド結果を分析・表示するレポート機能 など

当然ですが、機能が多くなるほどツール利用料が高くなる傾向があります。
導入目的をもとに、どのような機能が必要か棚卸ししましょう。

また、レコメンド機能によっては、MA(マーケティング・オートメーション)や、BI(ビジネス・インテリジェンス)ツール、SNSなどのツールを連携できるものも存在します。
自社で利用している既存ツールを連携できれば、レコメンド精度を高めることも可能です。
とくに、サイト内検索とレコメンド機能の相性が良いため、連携し最適化できるツールがおすすめです。

プライベートDMPを導入

レコメンド機能を導入する方法の2つ目は、プライベートDMPを利用する方法です。
自社内にプライベートDMPを構築し、レコメンド機能と連携させます。
ちなみに、DMPとはData Management Platform(データ・マネジメント・プラットフォーム)の略で、さまざまな情報を蓄積・集約するためのプラットフォームのことです。
DMPとレコメンド機能を連携させ多種多様なデータを活用すれば、レコメンドの精度が向上し、より高い成果が期待できます。
レコメンド機能の精度向上のためだけでなく、顧客管理基盤としてDMPを構築・利用しているケースもあります。
すでに、プライベートDMPを導入している会社やレコメンド機能の精度向上を目指したい会社は、連携させると効果的です。

自社開発

レコメンド機能を導入する方法の3つ目は、自社で開発する方法です。
自社で開発すれば、機能、操作性、デザイン、他システムとの連携など、自社に合わせ自由にカスタマイズが可能です。
完全自社用のレコメンド機能が完成するため、高い効果や使いやすさが期待できます。

一方で、自社で開発するためにはサーバの設置や担当エンジニアの確保などが必要です。開発を行うにあたり多くのコストと時間・手間が発生するため、資金に余力がある会社や複数人のITエンジニアを抱える会社向けの方法と言えます。

レコメンド機能の効果まとめ

レコメンド機能の効果まとめ

本記事では、レコメンド機能の概要や効果、導入方法について解説しました。
レコメンド機能はリアル店舗における販売員の役割を果たし、購入率や顧客単価の向上、ひいてはECサイトの売上向上に効果的です。

商品が多いECサイトでは、選択肢が多すぎてユーザの購入率や購入後の満足度が低下する可能性があります。
レコメンド機能を導入すれば、各ユーザに合う商品を提案し購入を促進することができ、実際に多くの企業が効果を実感しています。
導入方法は複数ありますが、ASP型のレコメンド機能実装がおすすめです。


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(X:@BST_hoshiko

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