企業のメッセージをステークホルダーに発信し続けたり、コーポレートサイトに訪れたユーザに対して操作のしやすさを提供していくためにも、コーポレートサイト(企業の公式サイト)のリニューアルは改善施策として非常に重要な手段となります。
会社または上司からコーポレートサイトのリニューアルを指示された担当者もいるでしょう。今回は、コーポレートサイトの基礎知識、必要な制作費用、適切な進め方について解説していきます。
運営担当の方向けに書かれていますので、ぜひ読み進めて、成果の出せるサイトの作り方や運営方法を学んでください。
コーポレートサイトとは、企業の公式サイトのことです。企業の顔となるものでさまざまな目的を果たします。例えば、企業に関する情報の発信、製品やサービスの宣伝や求人情報の掲示などがあげられます。
また、顧客サービスの向上やカスタマーサポート、さらにはビジネスリードの獲得などに利用されることもあります。
コーポレートサイトの目的は主に以下の3点があげられます。
コーポレートサイトは、ビジネス戦略上、必要不可欠です。商品・サービスの魅力を伝え、集客して売上を伸ばす。リピート購入のための関係の構築と情報提供をおこなう。優秀な人材を確保するため企業の魅力を伝える。さらには企業価値を投資家にアピールすることにもつながります。
優れた企業Webサイトは、デザイン性に優れ、タイムリーで適切なコンテンツを含んでいます。
また検索エンジンにも最適化され、検索結果に上位に表示されることも重要です。Webサイトは定期的に更新し、顧客が企業の最新情報にアクセスできるようにする必要があります。
コーポレートサイトで掲載すべき情報は以下があげられます。
また、Webサイトではユーザビリティの観点からサイト内検索が重要です。
Webサイトを訪れたユーザを的確に情報に導くだけでなく、検索キーワードで顧客ニーズを把握し、自社サービスや商品情報を手厚く設置しておくことでコンバージョンにつながりやすくなるメリットがあります。また、検索機能を利用することでの自社Webサイトの情報管理がしやすくなることもメリットといえます。
リニューアルとは、あくまでもコーポレートサイトを改善して目的を達成するための手段のひとつです。ここではリニューアルすることのメリットと制作費用の相場を解説していきます。
コーポレートサイトをリニューアルするメリットは以下があげられます。
コーポレートサイトをリニューアルすることで、デザインが刷新され、ユーザーエクスペリエンスが大きく向上する可能性があります。また、管理者にとってWebサイトの管理・更新がしやすくなるメリットがあります。
2015年からGoogleがモバイルフレンドリーを打ち出した通り、あらゆるデバイスでのWebサイト利用を想定することが求められています。そのため、Webサイトリニューアルでレスポンシブ対応にすることでユーザビリティを低下させないWebサイトを構築することが重要です。
Webサイトリニューアルにかかる制作費用は依頼する業者や制作内容によって変わりますが、一番のボリュームゾーンは200万〜1,000万円程度です。
予算が限られている場合は、10万〜50万円で部分的な機能実装や予算に合わせたデザイン構築も可能ですが、全体的な機能向上と大きな成果は見込めない可能性もあります。
ここからは予算別に紹介していきます。
10万円〜50万円でWebサイトのリニューアルを検討している場合は、フリーランスの方や小規模なシステム会社や制作会社に依頼することで低価格で抑えることができます。
Webサイトリニューアル費用の中では、低予算になるため複雑なシステム設計やWebサイト全体のデザインを刷新することは難しいため、部分的なシステム構築やデザイン刷新のみのリニューアルになる場合が多いです。
50万円〜100万円でWebサイトをリニューアルする場合は、〜50万円で紹介した小規模システム・制作会社に依頼する方が良いでしょう。
5ページから30ページで構成されている小規模サイトであれば、100万円の予算で全体のリニューアルや新規機能の追加などが可能となります。しかし、Webサイトリニューアル費用としては、少ない位置付けなので、大きな改善に至らない場合もあります。
200万円〜1,000万円の予算は、Webサイト全体のリニューアルとしては大きな効果改善が期待できる予算です。
複雑なシステム設計や新規機能の追加など全体的なリニューアルが可能となるため、中規模・大規模システム会社や制作会社に依頼をしましょう。
リニューアルで一番重要なことは目的を明確にすることです。なぜなら、目的が曖昧なままリニューアルを進めると成果につながらず制作費用予算が無駄になってしまう可能性があるからです。
ここでは失敗しないために基本的なリニューアルの進め方をご紹介します。
コーポレートサイトリニューアルの第一歩は、課題の把握と目標設定です。
レイアウトやWebサイトのコンテンツなど、改善・変更すべき点を事前に分析する必要があります。また、リニューアルプロジェクトの具体的な目標や期待される成果を設定することも重要です。
そうすることでリニューアルのプロセスを導き、成功につなげるができます。
次はプロジェクトの要件定義です。
デザイン/コンテンツ/プログラム/予算/スケジュールなどを決定することが含まれます。プロジェクトを円滑に進めるために、すべてのステークホルダーがプロジェクトにおける自分の役割を理解できるよう、要件を明確に定義することが重要です。
適切な制作会社を選ぶことも大切な流れのひとつです。
経験豊富で信頼できる制作会社を選び、最高品質のコーポレートサイトを作り上げる必要があります。評判、コスト、実績などを考慮し、相見積もりを取り最適な判断をしていきましょう。
リニューアルを依頼する制作会社が決まり次第、Webサイトのリニューアルを実施します。
もし、リニューアル後のWebサイトの更新を自社で行うことが想定される場合は、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の導入を検討しましょう。
CMSはWebサイトを構成するHTMLやCSSなどのコーディング言語の知識がなくても簡単にページの追加や更新ができるソフトウェアを指します。CMSの代表例としてはWord Pressがあげられます。
また、リニューアル後のWebサイトの運用方針を決めておきましょう。自社内でWebサイトの保守・管理担当を明確にしておくことで、修正や更新が必要となった場合に誰に依頼するべきなのかが明確になるためです。
次にプレスリリースを行いましょう。
プレスリリースは認知施策として効果的です。PRTIMESなどのプレスリリース配信サービスを利用しプレスリリース情報を掲載する企業が多いです。また企業SNSアカウントを保有している場合は、SNSでもプレスリリース情報を発信しましょう。自社で告知が可能なツールを活用していきましょう。
メールマガジンを活用してお知らせをすることも有効です。
メールマガジンでWebサイトリニューアル情報を紹介することで、獲得したがアクションまで至らなかったリードに対しての掘り起こしのネタになる可能性があります。
Webサイトの変更や更新を知らせることで、再度興味を持ってもらいWebサイトへの訪問やアクションを起こすきっかけにつながります。
コーポレートサイトリニューアルは、綿密な計画と実行により成功に導くことが可能です。
本記事で紹介した、リニューアルの進め方を参考に要件定義の明確化、制作会社の選定などのステップを踏むことで、成果の出るコーポレートサイトを作り上げていきましょう。
GENIEE SEARCH編集部
(X:@BST_hoshiko)
ECサイトや企業サイトにおける快適なユーザ体験を実現するための導線改善方法から、ECマーケティングの手法まで幅広く情報を発信しています。