ECサイトを運営する上では、「課題を発見し改善策を検討して実行する」一連のフローを効果的かつ安定的に実施する心がけが大切です。
ECサイトでは、扱う商材やターゲット層で多少違いはありますが、共通する課題・改善のポイントがあります。
この課題・改善のポイントを事前に把握しておくと、実際にECサイトの運営を始めた後にどのような点に留意してデータを取得すべきかが明確になります。
本記事では、ECサイトの運営で直面する課題、改善のポイントや成功事例について解説します。
また、記事の最後にはECサイト運営を支援できる検索改善ツールの「GENIEE SEARCH(ジーニーサーチ)」について紹介します。
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ネット上でのビジネスが発展している現代では、ECサイトは企業の重要な販促手段の一つです。
ただし、個人でも立ち上げられるほどにEC運営の参入障壁が下がったこともあり、あらゆる企業・個人が競争を強いられる状況となっています。
そうした競争に勝ち残れるECサイトを展開していくためには、「定期的な改善」が欠かせません。
定期的な改善を行うことで、以下を実現することができます。
実現できること | 概要 |
競争力の強化・維持 | 適宜改善を続けることで、競争力を強化・維持できる |
顧客満足度の向上 | ・必要な商品をすばやく見つけられ、購入プロセスがスムーズであれば顧客満足度の向上につながる
・購入後のフォローアップメールの改善や、カスタマーサポートの拡充も効果的 |
これらを実現するためにも、常日頃から改善点がないかを意識し、各種データを分析できる環境をつくれるかがECサイト成功の鍵を握っています。
≫≫ ECサイトの集客は難しい?効果的な5つの方法を徹底解説
ECサイトの課題を発見するためには、以下の3つの方法がおすすめです。
1. ボリュームゾーン(アクセス数が多いページ)の把握 2. アクセス数は多いが、CVRが低いページの分析 3. CVRは高いが、アクセス数が少ないページを分析 |
ECサイトでは、アクセス数が多いページを意味する「ボリュームゾーン」の特定がサイト全体のパフォーマンスを理解するために役立ちます。
ボリュームゾーンを把握すれば、ユーザの関心の高い商品やサービス、また、情報を提供しているページを確認できます。
Google Analytics(GA4)やSearch Consoleなどのツールを活用し、どのページが最も多くの訪問者を集めているかを特定しましょう。
解析したデータを基に、以下の項目を最適化できればパフォーマンス向上が図れます。
・コンテンツの質 ・ユーザエクスペリエンス ・内部リンク構造 など |
また、ボリュームゾーンで見つかった成功事例を他のページに展開すれば、サイト全体のアクセス数向上につながるでしょう。
アクセス数が多いにもかかわらず、CVRが低いページは、潜在的な改善点が存在します。
まずは、そのページのユーザ行動を詳しく分析し、どこでユーザが離脱しているのかを特定することが重要です。
アクセス数に対しCVRが低いページのよくある問題点は以下です。
1. 商品ページにおける商品の説明や画像、レビュー数が不足している 2. 購入プロセスが複雑 3. 価格や配送オプションが商品と釣り合っていない など |
CVRが低いページの問題点を特定するためには、ヒートマップを活用してページの分析やユーザの滞在時間を測定し、具体的な改善ポイントを明確にする必要があります。
また、A/Bテストで改善施策がCVRにどのような影響を与えるかを検証し、最適な施策を選択できれば、CVRの向上が見込めます。
≫≫ ECサイトの分析方法を徹底解説!売上向上につながる5つの分析手順をご紹介
CVRが高いにもかかわらず、アクセス数が少ないページは、成功要因を見つけ出せれば他のページへの応用が可能です。
まず、そのページのCVRが高い要因がどこにあるのかを把握しましょう。
アクセス数の少なさに反しCVRが高いページの特徴は以下です。
1. 特定の商品のニーズが高い 2. ページのUI/UXがユーザにとって使いやすい 3. ユーザへの特別なオファー(割引・送料無料など)が効果的 など |
これらの要因を他のページにも応用すれば、アクセス数の向上だけでなく、全体的なCVRの改善につながります。
また、アクセス数を増やすための以下のような施策を同時に実施することも大切です。
1. SEO対策を強化する 2. 広告キャンペーンを展開し、多方面からのトラフィックを獲得する 3. DMやメルマガなどのダイレクトマーケティングで見込み顧客へアプローチする など |
高い水準のCVRを維持している状態で、アクセス数を増加させることができれば、ECサイトの利益率は格段に向上できるでしょう。
ECサイトを改善する際に注目すべきポイントは以下の7つです。
1. 購入までの導線の見直し 2. 集客を促す施策の実施 3. サイトの読み込み速度を改善する 4. 決済方法を増やす 5. カゴ落ち対策を行う 6. ECサイトの信頼性を高める 7. サイト内検索を改善する |
ここでは、これらのポイントについてそれぞれ解説します。
購入までの導線が複雑だと、ユーザが途中で離脱する可能性が高くなるため、導線をシンプルかつ明確に設計する施策が重要になります。
導線の改善に効果的な手法は以下です。
1. カートへの追加から購入完了までのクリック数を最小限に抑え、不要な情報入力を減らす 2. 購入プロセスの各ステップで進捗状況を表示する 3. モバイルデバイス・タブレットなど各デバイスにおける導線を最適化し、スムーズに購入できるようにする |
これらの手法を実現するために効果的な施策は以下です。
1. AIを活用したレコメンド 2. 商品の画像付きサジェストを実装 3. 検索機能を充実させ、使いやすいものにする |
こうした施策を支援し、購入までの導線を改善できるツールが「GENIEE SEARCH」です。
次項にてGENIEE SEARCHを紹介します
≫≫ 離脱率を改善する7つの方法とは?原因から対策までを解説
GENIEE SEARCHは、ECサイト内の導線を改善できる以下の機能を搭載したツールです。
1. 画像付きサジェスト 2. 検索&絞り込み機能 3. おすすめ商品を自動表示するレコメンド 4. 商品比較 |
これらの機能により、ユーザがページを訪れてから購入を完了するまでストレスのない導線の構築が可能です。
また、再訪したユーザにも自動レコメンドにより、効率のよいアップセル・クロスセルが実現できます。
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ECサイトの成功には、効果的なECサイトへの集客施策が不可欠です。
ECサイトで実施すべき主な集客施策は以下です。
集客施策 | 概要 |
SEO対策(コンテンツマーケティング) | 検索による自然流入を増やすために、ターゲットキーワードの最適化や質の高いコンテンツの作成、内部リンクの構築などを行う |
SNSマーケティング | SNSを活用してブランドの認知度を高め、フォロワーとのエンゲージメントを強化する |
Web広告出稿 | ・新規顧客の獲得には、リスティング広告やディスプレイ広告が有効
・一度サイトを訪れたが購入に至らなかったユーザに再度アプローチする場合は、リターゲティング広告が有効 |
これらの施策を的確に実施すれば、より多くのユーザをサイトに引き寄せ、売り上げの拡大につなげられます。
ECサイトの読み込み速度が遅いと、ユーザの離脱を招き、売り上げに悪影響を与える可能性があるため、早急な改善が求められます。
読み込み速度を上げる施策の例は以下です。
1. 画像や動画のファイルサイズを最適化し、ページ全体のデータ量を減らす 2. 不要なスクリプトを削除する 3. サードパーティのプラグインを最適化する 4. CDN(Content Delivery Network)やAMP(Accelerated Mobile Pages)を利用する |
特にECサイトの場合、販売・取扱終了した商品のページを削除せずに残していると、それだけでサイト全体が重くなる要因となります。
適宜サイト構造・ページを見直し、不要なものは削除するようにしましょう。
キャッシュレス化が急速に進む現代では、ECサイトでも多様な決済方法を用意し、ユーザが購入しやすい環境を整備しておく必要があります。
導入すべき決済方法は以下の通りです。
1. 銀行振込 2.クレジットカード/デビットカード 3.代引き 4.電子マネー 5.各種Pay払い 6.後払い(BNPL)サービス など |
また、海外向けにECサイトを展開する場合は、対象地域で利用されている決済方法を追加すると、よりユーザビリティを向上させられます。
カートに商品を入れたにも関わらず購入に至らなかったケースは「カゴ落ち」と呼ばれ、ECサイトに共通する課題の一つです。
カゴ落ちを完全に防ぐことは不可能ですが、カゴ落ちに至る割合をいかに減少させられるかはECサイトの運営において重要です。
カゴ落ち対策として効果がある施策には、以下のようなものがあります。
1. カートに入れた商品を自動で保存できる機能を搭載する 2. 送料を下げるもしくは無料にする 3. UIを改善し、購入まで円滑に進めるようにする 4. アカウント登録を不要もしくは簡略化する 5. チャット・電話などの顧客サポートを強化する など |
これらに加え、カゴ落ちを防ぐ機能が充実した「カゴ落ち対策ツール」の導入も効果的です。
ECサイトの信頼性は、ユーザが安心して購入できるかどうかを決定する重要な要素です。そのため、個人情報・決済を行うECサイトでは重視すべき項目です。
信頼性を高めるために必要な施策は以下です。
1. SSL証明書を導入する 2. プライバシーポリシー・利用規約のページを整備する 3. ユーザからのレビューや評価を積極的に掲載する 4. 会社概要・運営者情報を明示する 5. お問い合わせへの導線を明確にする など |
こうした施策が適切に行われているECサイトでは、ユーザが安心して購入しやすくなり、売り上げの向上が期待できます。
ECサイト内での商品の探しやすさは、サイト内検索機能がどれだけ充実しているかがポイントとなります。
サイト内検索機能を充実させるためには、以下の施策を実施すると効果的です。
施策 | 概要 |
検索アルゴリズムを最適化し、関連性の高い検索結果を優先的に表示するように調整 | 検索語句に対して同義語や類似語も考慮した結果を表示できれば、ユーザが意図した商品や情報にスムーズにたどり着けるようになる |
検索結果ページにフィルターやソート機能を導入 | ユーザが商品を価格帯、評価、カテゴリなどで絞り込めるようになり、よりユーザニーズにマッチした結果を提供できる |
これらの改善を行いつつ、ユーザの検索結果のデータを分析し、サイト内のコンテンツや商品ラインアップの改善も同時に行えば、さらに顧客ロイヤルティの向上が見込めます。
サイト内検索機能の改善には、ECサイトに特化した「GENIEE SEARCH」がおすすめです。
次項にて導入後の成功事例を紹介します。
ここでは、ECサイトの導線を改善しCVRを高める「GENIEE SEARCH」を導入し、成果につながった以下の事例を紹介します。
1. BRUNO株式会社様 2. 宮地電機株式会社様 3. 株式会社島忠様 |
BRUNO株式会社様は、製造卸売・小売・デザイン事業を行っています。
自社ブランドのキッチン家電やインテリア雑貨を取り扱うECサイト「BRUNO online」に、GENIEE SEARCH for ECを導入し、以下の機能を利用しています。
【画像付きサジェスト機能】
画像付きサジェスト機能を利用すれば、検索キーワードの入力時に候補語と商品画像をサジェストできます。
画像にあるように、検索時に①候補語を表示②画像付きでサジェストを表示③サジェストを選択すると簡単に商品ページに遷移が可能です。
商品名の表記揺れを吸収し、候補となる商品画像の表示でユーザのスピーディな商品情報への到達をサポートできる点が特長です。
【絞り込み機能】
絞り込み機能は、ユーザの目的別に商品を絞り込める機能です。
カテゴリ別に絞り込んだ商品をリアルタイムに検索結果の一覧に反映し表示できるため、ユーザが目的の商品を見つけやすくなります。
また、これら以外にもebisumartとの連携により、SKU単位の検索結果の提供も実現しています。
BRUNO onlineにGENIEE SEARCHを導入した結果、サイト内検索経由のCVRが向上しました。
宮地電機株式会社様は、電気設備機器・電気工事材料・水まわり住宅設備機器の販売を営んでおり、電設資材を販売するECサイト「電材ネット」の運営も行っています。
10,000点を超える商品ラインナップを検索しやすくするために、「GENIEE SEARCH for EC」と「GENIEE RECOMMEND」を導入しました。
上の画像にあるように、複数の候補語と画像付きサジェストを表示し、ユーザの検索行動をアシストしています。
また、型番での検索も行え、サジェスト表示により、目的の型番を見つけやすくなりました。
さらに、GENIEE RECOMMENDにより、よく一緒に購入される商品を商品・カートページにレコメンド表示し、購入忘れ防止やクロスセル促進に活用しています。
GENIEE RECOMMENDの導入後、CV数が137.5%に向上(レコメンド経由のCV数は全体の約11%)となりました。
株式会社島忠様は、家具・インテリア雑貨の小売業を営んでおり、家具・インテリアの公式ECサイトである「シマホネット」の運営も行っています。
シマホネットに「GENIEE SEARCH for EC」を導入し、以下の改善を実現しました。
【デバイスごとの表示を最適化】
※PC表示(左) スマートフォン表示(右)
検索窓上に表示する商品データをGENIEE SEARCHのWebクロールで収集し、デバイスに応じた最適な表示を実現。
また、商品カテゴリによる絞り込みと、「月刊ランキング/年間ランキング」のタグの切り替えでユーザの目的にあったランキング情報を表示できるランキング機能も導入しました。
ECサイトの売り上げを向上させ、安定した運営を続けていくためには、さまざまな観点から改善を行う必要があります。
アクセス数とCVRの関係性から、どの施策を実施するかを検討し適切に対処するためには、改善ツールが欠かせません。
ECサイトの改善なら、サイト内検索機能の改善支援ができる「GENIEE SEARCH」がおすすめです。
GENIEE SEARCHは、シリーズ累計で900社以上に利用いただいているツールで、代表的な機能として以下の3つが利用できます。
1. 検索窓からそのまま商品ページにアクセスできる画像付きサジェスト機能 2.検索キーワードの入力をアシストし、候補語を表示する入力サジェスト機能 3.さまざまなカテゴリや条件で商品を探せる商品絞り込み機能 |
サイト内検索機能を改善・強化できれば、離脱率の減少・CVRの向上が期待できます。
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ぜひ検討してみてください。
GENIEE SEARCH編集部
(X:@BST_hoshiko)
ECサイトや企業サイトにおける快適なユーザ体験を実現するための導線改善方法から、ECマーケティングの手法まで幅広く情報を発信しています。