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ECサイトを改善する4つのステップから課題ごとの施策を解説


ECサイトを改善する4つのステップから課題ごとの施策を解説

経済産業省の「令和4年度 電子商取引に関する市場調査」によると、 「BtoB-EC規模は前年比12.8%増」「BtoC-EC規模は前年比5.37%」と年々市場規模は増加傾向にあります。
また、EC化率も同じく増加傾向にあり、今後ますますECの市場競争は激化することが見込まれます。競合が増えていくなかで成果を上げるためにも、ECサイトの改善を続けなければいけません。
とはいえ、そもそも自社ECサイトのどこに課題があるのか、改善ポイントを掴みきれていない方も少なくないはずです。

この記事では、ECサイトを改善するために大切な4つのステップや、課題認識のポイントについて徹底解説します。ECサイトの課題ごとに改善施策も紹介しますので、あわせてご参照ください。


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目次

ECサイトを改善する4つのステップ

ECサイトを改善する4つのステップ

ECサイトを改善するには、主に「PDCAサイクル」を回すことが理想的だとされています。
ECサイトを改善する具体的なステップは、以下のとおりです。ここでは、ECサイトを改善する4つのステップとしてPDCAサイクルの詳細を解説します。

・課題を見つけ改善目標を明確にする(Plan)
・改善施策の選定から実行を行う(Do)
・改善施策の効果検証を行う(Check)
新しい課題を見つけたら改善を繰り返す(Action)

1. 課題を見つけ改善目標を明確にする(Plan)

ECサイトを改善する最初のステップが、課題を見つけて改善目標を明確にする「Plan」です。自社で運営しているECサイトのどこに課題があるのかを特定し、効果的な改善施策を打つことが重要です。
まずは自社が抱えている課題を見つけるために分析を進める必要があります。例えば、「同カテゴリのECサイトに比べてCVRは高いのか、低いのか」「どの段階で離脱されてしまうのか」「カゴ落ちなどが起きていないか」などです。

また、デザイン面でも課題がないか気を配る必要があります。デスクトップパソコンやスマートフォンなど、異なるデバイスでECサイトを表示し、ユーザビリティの悪い部分がないか振り返ることをおすすめします。
課題を見つける方法には、Googleアナリティクスやヒートマップツールなどの活用が有効です。自社サイトで達成すべき改善目標を明確にしましょう。

2. 改善施策の選定・実行を行う(Do)

自社の課題を見つけられたら、改善施策の選定・実行の段階である「Do」を行います。ECサイトによって改善すべき施策は異なるものの、共通して注意すべきポイントは以下のとおりです。

共通するECサイト改善項目
◾|商品の見つけやすさ
◾|他社ECと比べて情報に過不足がないか
◾|購入までのハードルが高くないか
◾|安心して購入できるか

例えば、検索窓で商品名を検索したとき、「少しでも検索キーワードに間違いがあると商品が表示されない」状況は好ましくありません。入力するキーワードに対するサジェストとして候補の語句や商品がポップアップ表示されるだけで商品を見つけやすくなります。
また、買い物カゴに商品を入れたものの、会員情報の登録や配達先の入力にストレスを感じ購入をやめてしまう、いわゆる「カゴ落ち」も多く見られます。
フォームの一部入力を自動化するなどの対策が必要です。必要に応じて、ECサイト向けのツールなどを導入するのも有効な改善施策です。

また、広告などECサイトへの導線を改善したい場合は、CPAやCVR、LTVを算出することも大切です。
たとえば、「CPAが高い=広告媒体を見直す」「CVRが低い=LPのデザイン見直しやA/Bテストを行う」「LTVが低い=継続購入を促す価格設定にする」などの改善策があげられます。

3. 改善施策の効果検証を行う(Check)

ECサイトの改善施策を実行したら、次は効果を検証する「Check」が大切です。施策でECサイトを改善できたかどうかは、数値に基づいて判断する「データドリブンマーケティング」を行いましょう。
改善施策の効果検証では、主に「セッション数」「コンバージョン数」「コンバージョン率」の数値のチェックをおすすめします。

ECサイトの改善施策を取り入れても、コンバージョン数やコンバージョン率が改善されない場合、別の課題が残っていると考えられます。ECサイトの改善施策が効果を発揮するまで時間がかかるケースもあるため、効果検証期間を1週間や1ヶ月など一定期間で設定し評価することが大切です。
また、バースデーメールなどの改善施策でECサイトの効果検証を行う際は、「DID(Difference In Difference)」の利用をおすすめします。DIDとは、効果測定したい対象と同様のトレンドで推移することが見込まれる異なる比較対象を設定し、施策前後の変化をもとに適切な効果検証を算出できるようにする手法です。

4. 新しい課題を見つけたら改善を繰り返す(Action)

改善施策の導入や効果検証が終われば、効果検証の評価結果に基づき新しい課題改善のための施策である「Action」を行います。再度プランを見直し、次の改善に取り組みますします。
改善施策でうまくいったのか、いかなかったのか、なぜこのような結果になったのかを分析し改善する手法です。新しい課題を見つけ、改善を繰り返す「PDCA」を回していくことで、ECサイト全体の改善が可能です。

ECサイトの課題を見つけるポイント

ECサイトの課題を見つけるポイント

ECサイトの課題を発見するには、データに基づく分析が求められます。「売上が上がった」などの曖昧な数値ではなく、コンバージョン率やセッション数など具体的な数値を参考にしましょう。
具体的に、データに基づいてECサイトの課題を見つけるポイントは以下のとおりです。

ECサイトの課題発見や改善には分析が不可欠なため、無料で提供されている「Google Analytics4」などを利用して、データ分析を行いましょう。ECサイトの分析手順について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

≫≫ ECサイト分析で重要な3つの指標とは?分析の方法からツールまで紹介

・売上目標と流入数の乖離
・流入数が一番多いページと離脱ページ
・流入数と購入率のバランスが取れていないページ

売上目標と流入数の乖離

自社ECサイトを改善するうえで、具体的な売上目標と流入数の乖離について確認しましょう。自社ECサイトの売上目標から適切な数値を算出する方法は以下です。

月の売上=月のECサイト訪問者数 × 購入率(CVR) × 平均購入額(客単価)

たとえば、現状の売上状況を以下のようにシミュレーションします。
1,000万円=10万UU × 1.0% × 1万円

上記の月1,000万円売上を1,200万円に引き上げたい場合は、「アクセス数を2万アップ」「CVR率を0.2%アップ」「客単価を2千円アップ」のいずれかを達成、または複数の数値を掛け合わせ実現します。
例として、流入数を算出(CVRや客単価は据え置き)する場合、「アクセス数2万アップ」の達成が必要となります。

流入数が一番多いページと離脱ページ

ECサイトの改善では、流入数が多いページと離脱されるページの分析が欠かせません。流入数が一番多いページとは、最初に閲覧されることが多いページです。「トップページ」か「商品への個別ページか」によって対策が異なります。
ECサイトにはさまざまな流入元があり、「リスティング広告」「オーガニック(SEO)」「SNS」などそれぞれです。例えば、リスティング広告による流入数が多い一方で、離脱数も多い場合はLPと通常のページコンテンツに乖離が生じている可能性があります。

また、ECサイトを改善するときは、アクセスに使われるデバイスの割合を把握しましょう。スマートフォン/タブレット/パソコンなどのアクセス割合によって、サイトのデザインをどうすべきか把握しやすくなります。
スマートフォンユーザが多いのに、パソコン向けにサイドバーやウィジェットを充実させても効果を得られません。流入数や離脱ページ、流入元や使用されているデバイスは、「Google Analytics4」などを用いて把握することができます。

流入数と購入率のバランスが取れていないページ

流入数が多いにも関わらず、購入率(CVR)が平均よりも低い場合は、ECサイト内のコンテンツに大きな課題がある可能性があります。具体的には、「流入元(LPなど)とコンテンツに大きな乖離が生じている」「商品情報や画像に不足がある」などです。
流入は多いが平均滞在時間が短いなど、ユーザがすぐに離脱してしまう場合は、アクセス解析ツールなどを用い、想定ユーザと実際流入ユーザの属性が合っているかを確認しましょう。

また、競合サイトと見比べ商品情報が欠けている、多角的視点から見た商品画像が不足しているといったポイントも、離脱を招いてしまう原因のひとつです。一方で、CVRは高いもののアクセス数が少ないページは、集客方法に課題を抱えています。「ターゲットに合わせた広告を出せていない」「内部リンクが少ない」などです。

ECサイト内での露出を増やすため、検索窓にサジェスト表示や商品比較を出せるツールを導入したり、トップページやサイドバー、関連ページから内部リンクを増やすことをおすすめします。
流入数とアクション数のバランスが取れていないページを見つける方法としても、「Google Analytics4」が有効です。

≫≫ サイト内検索はデータ収集後の分析が重要!見るべきポイントまとめ 


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ECサイトの課題ごとの改善施策

ECサイトの課題ごとの改善施策

ECサイトにはさまざまな課題があるため、それぞれ異なる手法で改善施策を取り入れる必要があります。
ECサイトの課題解決でよく見られる改善施策は以下のとおりです。ここでは、ECサイトの改善施策を課題ごとに解説します。

・ECサイトに訪問者数を増やす
・ユーザが使いやすいECサイトにする
・商品を購入しやすくする

ECサイトに訪問者数を増やす

ECサイトなどオンラインショップの売上を改善する方法に、「ECサイトの訪問者数を増やす」手法があげられます。ECサイトの売上は、「ECサイト訪問者数 × 購入率(CVR) × 平均購入額(客単価)」になります。
そのため、ECサイトの訪問者数が少ない場合は売上をアップさせるのが難しくなります。流入数が少ない場合は、大元となる集客手法を改善する必要があります。

具体的な集客施策は以下のとおりです。

◾|SEO対策:自然検索で上位表示され、継続的に流入数を増やす手法
例:Googleなどで「◯◯(商品名)」と調べたとき、検索上位に表示させてユーザの自然流入を増やす

◾|Web広告:広告出稿し、商品購入ユーザを増やす手法
例:検索結果のキーワードと連動するリスティング広告、他サイトやアプリに商品画像や動画をだすディスプレイ広告、媒体運営者の自主的な販促により流入を増やすアフィリエイト

◾|SNSの活用:InstagramやTikTokなどで自社ECサイトのフォロワーを増やす手法
例:Instagramショッピングなど各EC機能で自社サイトへの訪問をあげる、TikTokのライブコマースなどでユーザの疑問を解消し競合他社と差別化する

◾|リピート施策:自社ECサイトのファン化を促し、継続的な購入を増やす手法
例:配送料などの工夫で競合に対し優位性を確保し再利用を促す、クーポンやメール販促などで定期的な流入を確保する

≫≫ ECサイトの集客は難しい?効果的な5つの方法を徹底解説

ユーザが使いやすいECサイトにする

ECサイトの改善に、ユーザビリティの向上は欠かせません。ユーザが使いやすいECサイトにしなければ、すぐに離脱されてファン化も難しくなります。
流入数が多いもののCVにつながらず、離脱が多いECサイトの場合は、ユーザビリティへの対応が十分でない可能性があります。ユーザに一度でも「使いにくい」と思われてしまうと、次回以降はURLやサイト名だけでアクセスすることを避けられてしまう可能性があります。

そのため、ユーザが使いやすいECサイトを構築し、ユーザ体験を優れたモノにする必要があります。ユーザが使いやすいECサイトにするには、以下の施策が有効です。

◾|レスポンシブ対応:使用するデバイスに応じて、最適なデザインに変更する手法
例:パソコンで表示するときはサイドバーにウィジェット、スマートフォンで表示するときは画面下に表示。またサイトデザイン自体を大きく変更する

◾|サイト速度の最適化:サイト内の動作や応答をスピーディーにする手法
デザインや画像容量等を最適化する、サーバーを整備する

◾|ページ内導線の最適化:内部リンクを増やしてコンテンツの露出を増やす手法
サイト内検索の最適化ツールを使う、顧客属性に応じてリコメンドを提案する

特に、サイト内検索の最適化ツールはECサイトを改善するうえで重要です。検索窓に商品を入力したとき、商品画像と共に商品名をサジェストで表示したり、比較しやすいように商品を並べたりすることで、コンバージョン率が高くなった事例もあります。
高いユーザ体験を提供できるため、利用者のファン化を促す効果も期待できます。

≫≫ サイト内検索とは?3つのやり方・導入方法から活用事例までを解説


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商品を購入しやすくする

ECサイトの改善で、商品を購入しやすくする施策は欠かせません。特に、流入数は多いものの購入率が低い場合は、「カゴ落ち改善施策」を行う必要があります。カゴ落ちとは、商品を買うつもりでカゴに入れたものの、なんらかの理由でユーザが離脱してしまう状況を指します。
流入数が多く、ユーザにとって関心の高い商品を取り扱っているにもかかわらず購入率が低い場合は、購入までのハードルが高い可能性があります。具体的には、配送情報の入力が手間だったりカード番号等の入力に心理的なハードルを感じるといったことが考えられます。

カゴ落ちの改善策として、「郵便番号だけで住所をある程度自動入力できるようにする(EFO)」「PayPalやQRコード決済など手軽な決済方法を導入し手段を拡充する」などが挙げられます。
また、商品をカゴに入れるまでの過程で得られる情報を充実させることも大切です。具体的には、「商品情報の拡充(画像や動画、ライブコマースなど)」「送料無料キャンペーンの告知」などが挙げられます。
商品画像を増やせば、ユーザが実際に使用したときのイメージを想起しやすいほか、多角的視点から商品を比較検討できるため購入されやすくなります。また、送料無料などを事前に告知することで、購入の心理的ハードルを引き下げる効果も期待できます。

≫≫ 離脱率を改善する7つの方法とは?原因から対策までを解説

ECサイトの改善まとめ

ECサイトの改善まとめ

ECサイトを改善するには、まず自社が抱えている課題を把握することが大切です。「PDCA」のステップをもとに改善すべきポイントを発見し、改善施策の実行と効果検証をしっかりと行いましょう。
ECサイトの売上改善には、「集客施策」「ユーザビリティ改善」「カゴ落ち対策」などさまざな施策が求められます。特に、ユーザビリティは細かい部分まで施策を取り入れる必要があり、スピーディーな改善が難しい課題の一つです。

ユーザビリティ改善を検討するときは、サイト内検索を簡単に最適化できるツール「GENIEE SEARCH for EC」をご利用ください。導入数900社を超える実績があり、ECサイトのユーザビリティを向上させ売上改善に貢献します。


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(X:@BST_hoshiko

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