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レコメンドエンジンの機能とは?3つの実装方法から注意点までを解説


レコメンドエンジンの機能とは?3つの実装方法から注意点までを解説

レコメンドエンジンは、リアル店舗における販売員の役割を果たし、活用すれば購入率や顧客単価の上昇などの効果が期待できます。ECサイトの運営者が事前に決めたルールやアクセスしたユーザの行動などのデータを収集・分析し、商品を提案することが可能です。

売上向上の効果が期待できるレコメンドエンジンの導入方法は複数あります。
本記事は「レコメンドエンジンの実装方法」をテーマに、導入を検討している方や実装方法を知りたい方の参考になる内容となっています。

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目次

レコメンドエンジンの機能とは?

レコメンドエンジンの機能とは?

レコメンドエンジンとは、ECサイトの運営者が決定したルールやアクセスしたユーザの閲覧・購入などのデータをもとに、商品を提案するツールのことです。
レコメンドエンジンと一言でいっても、以下の通りさまざまなアルゴリズムを使ったツールが存在します。

アルゴリズム 特徴
協調フィルタリング ユーザの閲覧・購入などのデータを収集・分析し、商品を提案するアルゴリズム。
ベースはアイテムベースとユーザベースの2種類に分かれる。
コンテンツベース・フィルタリング ブランドやデザイン、色などの属性で商品をセグメントし提案するアルゴリズム。
ユーザニーズをとらえた設定が可能である一方、事前設定に手間がかかる。
パーソナライズレコメンド ユーザの閲覧や購入、行動などのデータを分析し、各ユーザに合う商品を提案するアルゴリズム。
他のユーザ行動を分析せず対象者本人のデータを分析し、レコメンドを実施する。
ルールベースレコメンド ECサイトの運営者が事前に決定したルールに従い、商品を提案するアルゴリズム。
ECサイトの運営者がアピールしたい商品を表示できる。
ハイブリッドレコメンド 上記のアルゴリズムを複数組み合わせ、商品を提案。
それぞれの仕組みの特徴を最大限に生かすことが可能。

≫≫ レコメンドシステムとは?7種類のアルゴリズムと選び方を解説

ここからは、以下について詳しく解説します。

・レコメンドエンジンの機能を活用した事例
・レコメンドエンジンを活用するメリット

レコメンドエンジンの機能を活用した事例

レコメンドエンジンは、ECサイトで使われるケースが一般的ですが、ニュースサイトや不動産サイト、転職サイト、マッチングアプリなどさまざまなコンテンツで利用されています。コンテンツとその目的ごとに、どのように活用されているのかを事例で紹介します。

ECサイト×購入率
Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトにも実装されています。
例えば、Amazonの場合、以下などのさまざまなレコメンドが実施されています。

Amazonのレコメンド機能
閲覧履歴に基づくおすすめ商品 おすすめのカテゴリー これにも注目
この商品に関連する商品 「○○(購入した商品)」に基づいたお客様へのおすすめ商品です ○○の購入者はこれも購入しています

動画視聴サービス×解約防止
ECサイトだけでなく、動画視聴サービスにもレコメンドエンジンが実装されています。
例えば、アメリカに本社を置くNetflix社は、ハイブリッドレコメンドを活用し、以下のようなおすすめの動画を表示しています。

Netflix社のレコメンド機能
高評価作品 類似ユーザが視聴している作品 視聴した作品の監督が撮影した別作品
視聴ランキング

Netflixなどのサブスクリプション型動画視聴サービスは、ユーザが見たい動画がなければ解約されてしまいます。
レコメンドによりユーザが興味を持つ動画を表示し、解約防止に役立てています。

SNS×回遊率向上
多くのユーザが利用するYouTubeやTikTokなどのSNSにも、回遊率の向上を目的としたレコメンドが実装されています。
動画や投稿を1つ見ると同じ投稿者の異なるコンテンツや、類似、関連するコンテンツを次々と表示し回遊率や滞在時間を伸ばすための工夫を行っています。

グルメアプリ×利便性向上
最近は食べログやRetty、ホットペッパーグルメなど多種多様なグルメアプリが存在します。
ただ、掲載されている店舗数が多く検索に時間がかかったり、正しい評価がわからなかったりする課題があります。
グルメアプリ「Synchro Life」では検索機能を廃止し、現在地やレビューなどをもとにしたレコメンドで、飲食店を提案する仕組みが導入されています。
ユーザは複数の候補から自分の好みに合う店を検索し探す手間がなく、利便性が向上しています。

レコメンドエンジンを活用するメリット

リアル店舗における販売員の役割を果たすレコメンドエンジンを実装すれば、ECサイトの売上向上が期待できます。
ユーザに合う商品を表示し気づきをあたえ、クロスセル・アップセルにより顧客単価が上がります。
また、ECサイトを閲覧するユーザの中には購入したい商品が明確になっていないユーザもいるため、ユーザの、好みやニーズに合う商品を表示することで、商品への気づきや衝動買いを促し、購入率が高まる可能性もあります。

さらに、商品を能動的に探さなくても自分が欲しい商品が見つかるなど、ユーザビリティが向上します。近年は、スマートフォンでECサイトを利用するユーザが主なため小さい画面で検索を繰り返す必要がない点はメリットです。
ユーザビリティが向上すれば、利便性を求めるユーザが再度利用する可能性が高まり、リピータの獲得につながります。

≫≫ レコメンドとは?機能の仕組みから導入するメリットを解説

レコメンドエンジンを実装する3つの方法

レコメンドエンジンを実装する3つの方法

レコメンドエンジンの主な実装方法は3つです。
それぞれの方法で特徴が異なり、自社に合う実装方法を選択しなければ、期待する成果が得られない場合もあります。
ここでは、以下の3つの実装方法について詳しく解説します。

・Word Pressならプラグインで実装
・ASP型レコメンエンジンを導入
・オープンソース型レコメンドエンジンを自社開発

Word Pressならプラグインで実装

Word Pressで構築したECサイトを利用している場合、プラグインの実装によりレコメンドエンジンを導入できます。また、利用するECサイトやショッピングカートによってはオプションでレコメンド機能を利用できるケースもあります。
プラグインやオプションのレコメンドエンジンは無料、もしくは低予算で導入ができる一方、専門のツールと比べ性能が十分でない場合や、拡張性に制限があるなどのデメリットがあり、期待する効果が得られるとは限りません。

ASP型レコメンエンジンを導入

ASP型のレコメンドエンジンを導入するのも方法の一つです。
ASPとはアプリケーションサービスプロバイダーの略で、インターネット経由でソフトウェアなどを提供する事業者や、そうしたソフトウェアの提供形態を意味します。
ASP型レコメンドエンジンの導入は、ランニングコストが発生し長期的に考えるとコストが大きくなるデメリットがあります。

しかし、自社での開発やサーバ設置の必要がなく、短期間で導入ができ、豊富な機能を活用することでスピーディに成果を出せるメリットがあります。
GENIEE SEARCHのレコメンドオプションであれば、ECサイトの商品詳細ページやランディングページに関連する商品をレコメンド表示し、回遊の促進が可能です。
また、サイト内検索と連携したWebサイトの最適化も同時にできます。

オープンソース型レコメンドエンジンを自社開発

無償で公開されているオープンソースをもとに、自社でレコメンドエンジンを開発する方法もあります。
自社で開発すれば自由にカスタマイズができ、より自社に合わせた機能を実装可能です。
また、自社のサーバでデータ管理をするためセキュリティ面でも信頼性が高まります。

一方で、高い技術力や多くのコスト、開発期間が必要なため、資金力があり、多くのITエンジニアなどが常駐する企業であれば可能ですが、全ての企業が自社開発できるわけではありません。

≫≫ サイト内検索エンジンにレコメンド機能を組み合わせるメリットとおすすめツール解説


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レコメンドエンジンの実装時の注意点

レコメンドエンジンの実装時の注意点

レコメンドエンジンは、データを収集・分析しユーザに合わせた商品を表示する仕組みのため、データが蓄積されていない実装直後は期待する精度が実現できないケースもありますが、継続した利用で効果があらわれてきます。
ここからは、レコメンドエンジンの実装時における注意点について以下の流れで詳しく解説します。

・サイト立ち上げ時は実装しても効果を発揮しづらい
・目的を明確にする
・他サービスとの連携の有無を確認する

サイト立ち上げ時は実装しても効果を発揮しづらい

ECサイト立ち上げ時にレコメンドエンジンを実装しても効果はあまり期待できません。
運営しているECサイトの商品数が少ないなど、レコメンドで表示できる商品が限られるためです。
ECサイトで販売する商品のジャンルなどにより異なりますが、レコメンドエンジンが効果を発揮する商品数は、100点以上が一つの目安です。

また、ユーザの行動データを収集・分析し商品などを表示するレコメンドエンジンでは、データが蓄積されるまでは高い精度が出せません。
商品数やデータ蓄積が少ない立ち上げ当初のECサイトでは、レコメンドエンジン実装の優先順位はあまり高くないといえます。

目的を明確にする

前述の通り、レコメンドエンジンの実装方法は3つあります。どの方法にもメリット・デメリットが存在します。
どの方法にするのか、どのツールを利用するかを検討する際は、目的を明確にし選定すると効果的です。ツールによっては、レコメンド以外の機能も用意されているため、使用できる他の機能も把握した上で目的に合わせたツール選定をおすすめします。

ユーザビリティを高めたい、購入率を高めたい、かご落ちを防止したいなど、導入目的により必要な機能や選定するツールが異なります。
レコメンドエンジンを実装する場合は、目的を明確にし、達成できる方法・ツールを選定することが重要です。

レコメンド以外の機能 特徴
データベース機能 ユーザ行動などのデータを蓄積する。
リマインド機能 ユーザが閲覧した商品を再度表示する。
ランキング機能 商品などのランキングを表示する。
メッセージ機能 各ユーザの好みを分析し、メールやプッシュ通知を送る。
レポート機能 レコメンド結果を集計・分析する。
ABテスト機能 よりユーザニーズに合う商品を表示するためのテストを実施する。

他サービスとの連携の有無を確認する

レコメンドエンジンの中には、MA(マーケティング・オートメーションツール)やDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)、BI(ビジネス・インテリジェンス)、データフィード、SNSなどと連携できるツールもあります。

すでに利用している上記ツールがあれば、実装予定のレコメンドエンジンと連携できるか確認しておきましょう。レコメンドエンジンと他サービスの連携ができれば、より効果的な活用が可能です。
とくに、サイト内検索の最適化Web接客チャットボットなどと連携・同時実装できるツールであれば、レコメンドエンジン単体での利用よりも売上向上の効果が期待できます。

レコメンドエンジンの機能まとめ

レコメンドエンジンの機能まとめ

本記事では、レコメンドエンジンの機能や実装方法、実装時の注意点について解説しました。
レコメンドエンジンを導入すれば、購入率や顧客単価の向上、滞在時間の増加などの効果があり、新規・リピート顧客の獲得が期待できます。
リアル店舗における販売員の役割を果たし、売上向上につながるレコメンドエンジンの実装方法は、「プラグインの活用」「ASP型ツールの活用」「オープンソースを利用した自社開発」があります。

実装する際は、なぜ導入するのか、何に活用するかなど、目的を明確にし、他のツールやサービスとの連携ができるかを確認したうえでツールを選定することが重要です。

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