サイト内検索にはさまざまな機能が備わっていますが、その中でもユーザの購入意欲を引き出す効果を発揮するのが、絞り込み検索(ドリルダウン)です。
主に目的が明確化されていないユーザに対し、自社のECサイトではどのような商品を扱っているのかを示す役割を果たし、商品ページへ誘導します。
今回は、サイト内検索の機能の中でも絞り込み検索について、その概要とメリット、ECサイトの利便性を高めるためのポイントをお伝えします。
ECサイトの売上は「訪問数×コンバージョン率×客単価」で算出されます。訪問数は、広告やSNS、SEO対策などで増やすことが可能です。客単価は、セット販売やついで買いを促すキャンペーンなどの施策が考えられます。
では、コンバージョン率を上げるにはどのような施策が必要でしょうか。効果的な施策のひとつがサイト内検索の設置です。
コンバージョン率を向上させるには、訪問したユーザを途中で離脱させずに商品ページへ誘導し、購入につなげる必要があります。そのためには、離脱のリスクを解消しなければなりません。
サイト内検索は、入力された検索キーワードをもとにサイト内の該当する商品やコンテンツを検索結果として表示します。サイトマップや商品一覧などから商品を探すよりも最短でユーザを目的の商品ページへ誘導できる最適な方法です。
≫≫ サイト内検索とは?検索機能の3つの利用方法から導入方法まで徹底解説
サイト内検索は検索窓にキーワードを入力する一般的な検索以外にもさまざまな機能を搭載しています。ドリルダウンとも呼ばれる絞り込み機能もその一つです。
絞り込み機能は、商品カテゴリや価格帯、ブランドやメーカー、色などの条件で検索対象を絞っていき、目的の商品へ到達させる機能です。必要な商品のカテゴリは決まっているものの、具体的にどれが欲しいかまでは決まっていないユーザにとって便利な機能です。
例えば「パソコンデスク」が欲しい場合、単純なキーワード検索では「パソコンデスク」と検索しても、価格帯、サイズ、色、デザインなどに関係なく、ラインナップに存在する全てのパソコンデスクが検索結果一覧に表示されます。候補以外の商品も多数混ざってしまうため、商品の選択が難しく離脱されてしまうかもしれません。
前述したように、コンバージョン率を上げるには、ユーザにある程度目的の商品を絞ってもらい、商品ページへ移動してもらう必要があります。絞り込み機能があれば、ヒットする数が多い検索キーワードでも、さまざまな条件をもとに少しずつ商品を絞り込んでいけます。最終的にユーザのニーズに合った商品のみを表示することができれば、具体的な検討に入ってもらうことができ、購入の可能性を高められるでしょう。
絞り込み検索を使い検索対象を絞り込んでいった結果、検索結果が0件になってしまったという経験はないでしょうか。これを防ぐための機能がファセットカウントです。
絞り込みを行った際、絞り込まれた項目に何件の商品があるかを数字で示す機能で、絞り込み後の検索結果ページを表示する前に、どのぐらいの商品が候補に残っているかが分かります。
ファセットカウントが0件のものは、クリックしても商品が表示されないことが事前に分かるため、無駄なクリックをする必要がなくなります。絞り込み検索を搭載するのであれば、ファセットカウントも欠かせません。
サイト内検索で絞り込み検索機能を活用する主なメリットは「探している商品が見つけやすくなる」「離脱防止につながる」「購入につながる最初のアクションを促す」の3点です。それぞれを具体的に見ていきましょう。
購入目的の商品名が明確な場合は問題ありませんが、商品名が曖昧だったり、商品についてなんとなくのイメージしか持っていなかったりする場合は、検索キーワードを入力することができずサイト内検索を使わずに離脱されてしまうかもしれません。
しかし、絞り込み検索機能があれば、商品カテゴリから絞り込み機能を活用して目的の商品に近づくことができます。
一般的に人は選択肢が多過ぎると迷ってしまい、購入に至りづらくなります。これはECサイトで商品を選択する際も同様です。サイト内検索であまりにも多くの商品が検索結果として表示されると、何を選択すればよいか分からずに離脱される可能性が高くなります。
絞り込み検索は、求める条件をクリックしていくだけで商品数が絞られ、選択時のストレスを軽減してユーザの離脱を防止します。
ECサイトによくあるカテゴリリンクは、カテゴリ別に用意されたリンクをたどって目的のページに到達できるようになっています。サイト内検索の絞り込みは、このカテゴリリンクに似ています。どちらもクリック操作のみで商品を探せる手軽さから、サイト訪問時にまず最初に利用される機能の一つでもあります。つまり、購入に向けた最初のアクションを促す重要な役割を持っています。
しかし、カテゴリリンクの場合は、ユーザはクリックごとにページ遷移する必要があるため、ページによっては読み込みに時間がかかる場合もあり、ユーザのストレスになってしまいます。また、カテゴリリンクは新たなカテゴリが増えた際にリンクを設置し直す必要があるなどサイト運営者にとって負担もあります。
これに対し、絞り込み検索機能であれば、ページ遷移の必要がないため、ストレスなく目的の商品を見つけ出せます。このような理由から、絞り込み検索機能は、ECサイトを訪問したユーザに最初のアクションを促しスムーズな購入に導く機能として最適といえます。
コンバージョン率を上げ、売上向上にも大きな影響を及ぼす絞り込み検索機能ですが、ちょっとした工夫でより高い効果が見込めるようになります。具体的な方法は次の3点です。
当然のことながら、絞り込み検索機能を使うのはECサイトに訪問したユーザです。そのため、ユーザが使いやすい、検索しそうなカテゴリ名や絞り込み項目を設定しなければなりません。
ユーザが使わないキーワードをカテゴリ名や絞り込み項目にしてしまうと、ユーザが理解できず、絞り込みが活用されなくなってしまうでしょう。
これを避けるために、「ECサイトへ訪問する際の検索キーワード」「サイト内検索でよく使われているキーワード」「ユーザからの問い合わせの中で多く使われているキーワード」などを収集、分析してカテゴリ名や絞り込み項目を決定します。運営者側の都合を押し付けるのではなく、どのようなキーワードであればユーザにとって使いやすいかを重視することがポイントです。
絞り込み項目は「カテゴリ名」「価格帯」「色」などさまざまです。ツールによっては、絞り込みを続けていった結果、該当が0件になり、ひとつ前の条件に戻そうとしたらこれまで指定した条件全てが解除されてしまう仕様もあります。
こうなるとユーザはまた最初から条件を一つひとつ選択していかなければならず、面倒になって離脱してしまう可能性が高まるでしょう。
これを避けるには、選択した複数の条件からひとつだけを解除できる機能を持ったサイト内検索ツールを選ぶことをおすすめします。
個別に条件の解除や編集ができるかどうかでユーザの利便性は大きく変わるため、ここは妥協せず、より機能性の高いツールを選択しましょう。
絞り込み条件を多くすることで利便性が上がると思われるかもしれません。しかし、あまり絞り込み条件を多くしすぎると、ユーザの手間を増やしてしまいかえって離脱の要因となる場合もあります。
絞り込み検索機能を使っている途中の離脱が多い場合は「価格帯を細かく設定し過ぎていないか」「カテゴリが多過ぎないか」などを見直し、改善していくとよいでしょう。
絞り込み検索機能を自社のECサイトで利用する方法は、ECサイト構築システムに標準搭載されている機能を使うか、外部の有料ツールを使うかのどちらかです。
手軽な方法としては、ECシステムに標準搭載されているサイト内検索ツールを使用する方法です。ただし、標準搭載されているのは、基本的な機能である場合がほとんどです。紹介した絞り込み検索機能が備わっていないケースもあるでしょう。
より高機能でユーザにとって利便性が高いものを求めるのであれば、有料ツールの利用をおすすめします。
絞り込み検索機能を装備したサイト内検索ツールを検討している方におすすめしたいのが、ECサイト向け商品検索ツールの「GENIEE SEARCH forEC」です。
絞り込んだときの件数を表示するファセットカウントが利用できるのはもちろん、スマートフォンのUIに対応したタップによる詳細絞り込みも可能なため、スマートフォンユーザにとっても利便性の高い絞り込み検索が実現できます。
また、キーワード検索を行った際に候補語のサジェストと画像を表示するサジェストプランも提供しており、さまざまなサイトのニーズに合わせたスムーズで快適なユーザ導線の実現が可能です。
絞り込み検索は、単なる検索機能としての活用だけではなく、ページ移動をしないナビゲーション導線として使える機能です。サイト内検索ツールの利用を検討しているのであれば、絞り込み検索機能が装備されているツールをおすすめします。
また、よりユーザの利便性を高め、コンバージョン率向上を実現するのであれば「ユーザ目線での条件設定」「絞り込み条件の個別解除・編集」「適切な数の条件設定」などが求められます。それを叶えるのがECサイト向け商品検索ツールの「GENIEE SEARCH forEC」です。サイト内検索ツール利用の際には、ぜひ、ご検討ください。