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ECマーケティングとマーケティングの違いとは?戦略で押さえるべきポイントを解説


ECマーケティングとマーケティングの違いとは?戦略で押さえるべきポイントを解説

近年、EC化率は年々増加傾向にあり、経済産業省の「令和4年度 電子商取引に関する市場調査」によると2018年の30.2%から2022年で37.5%まで成長しています。
競合ECサイトが増加傾向にある背景から、EC事業の新規参入に対するハードルが高まっていることも事実です。また、すでにEC事業を行っていても、現状から売上が低迷していくリスクもあります。

そのようなときに取り組みたいのが「ECマーケティング」です。
この記事では、ECサイト運営に取り組み始めた方へ向けて、「ECマーケティングとはなにか」「通常のマーケティングとの違い」を解説します。ECマーケティング戦略で押さえるべきポイントについても解説しますので、ぜひご覧ください。


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目次

ECマーケティングとは?

ECマーケティングとは?

ECマーケティングとは、ECサイトの集客、CVR向上、リピーター獲得など、ECサイトの運営に特化したマーケティング手法を指します。市場の分析や自社の強みを深掘りして、最適なマーケティングを実施することで、ECサイトの売上向上を実現することができます。

とはいえ、ECサイトを新設したばかりや、新しく担当者になったばかりで、「そもそもマーケティングとはなにか」をよく理解できていない人もいるかもしれません。ここでは、マーケティングとはなにか、さらにECマーケティングの特徴について解説します。

・そもそもマーケティングとは?
・ECマーケティングの特徴

そもそもマーケティングとは?

そもそもマーケティングとは、自社の商品やサービスを購入してもらえるよう、セールスにつなげる取り組みを指します。具体的には、市場調査によるニーズの深掘りや、商品企画、広告などによる集客が挙げられます。

なかでも、マーケティングで最も大切なポイントは「顧客に価値を認めてもらうこと」です。マーケティングにはさまざまな手法やデータの分析が求められますが、根本には商品価値を高め、相手が何を求めているのかを理解した施策が求められます。
突き詰めて言えば、顧客目線で価値を創出し、顧客に認められて商品やサービスを購入してもらえるようにすることこそが、マーケティングの本質です。

ECマーケティングの特徴

ECマーケティングとは、ECサイトの売上アップに特化したマーケティング手法です。通常のマーケティングに比べて、購買プロセスの深掘りを重点的に行う点が特徴です。具体的には、「ユーザの集客・CVRの向上・リピーターの獲得」です。
ECマーケティングは非対面的な営業手法に限られているものの、インターネットを通して実施されるため、世界中のネット利用者が顧客であり、マーケティング対象になり得ます。

ECサイトは世界的に見ても増加傾向にあり、自社の顧客層と重なる競合が生まれるのは避けられません。そのため、アクセスデータを用いてニーズや課題を分析し、継続的に改善策を取り入れて利益を創出する必要があります。
ECマーケティングのプロセスでは、「1.集客」「2.CVR向上」「3.ユーザのリピーター獲得」の3つに重きを置いてPDCAサイクルを回すことが一般的です。

ECマーケティングとマーケティングの違い

ECマーケティングとマーケティングの違い

ECマーケティングとマーケティングには、いくつかの違いが見られます。ECマーケティング固有の注力すべきプロセスがあるほか、一般的なマーケティングとは異なる点もあり、以下の例が挙げられます。
ここでは、通常のマーケティングとの違いについて、ECマーケティングの特徴を解説します。

・商圏エリアが全世界
・Webサイトを介した取引
・アクセスデータの活用

ECマーケティングの特徴①:商圏が全世界

通常のマーケティングとは違い、ECマーケティングは全世界が商圏になる点が特徴です。通常のマーケティングでは、実店舗に対し来店客は限定的であるため、近隣の潜在顧客をターゲットとするなどの施策を考えます。

一方で、ECサイトはインターネットを利用できる人なら誰でも顧客になり得ます。日本全国だけでなく、海外も視野に入れられるため、幅広い市場をターゲットとしてECマーケティング戦略を実施できます。

ECマーケティングの特徴②:Webサイトを介した取引

通常のマーケティングとは違い、ECマーケティングはWebサイトを介した取引である点が特徴です。通常のマーケティングでは、見込み顧客への声掛けやDM配布を行います。
ECサイトは全てWebサイトを介した取引であるため、自社のプラットフォームや効率化ツールを活用しやすくなり、通常のマーケティングとは違った接客方法を実現することができます。
例えば、クレーム対応をとっても「メール」「問い合わせフォーム」などを活用し従業員一人あたりの顧客対応を効率化できるメリットがあります。

一方で、ECサイトは利用者の来訪があって初めてアクションを取れる受動的手法のため、リピーターを獲得するためにも、来訪者の満足度を上げる適切なECマーケティング施策が求められます。

ECマーケティングの特徴③:アクセスデータの活用

通常のマーケティングとは違い、ECマーケティングは全ての行動をアクセスデータとして蓄積できる点が特徴です。通常のマーケティングでは、データ化されない顧客行動もあり、PDCAを回してひたすら改善効果のある施策を模索することが一般的でした。

一方で、ECサイトはWebサイトを介した取引になるため、顧客が来てから取った全ての行動がデータとして蓄積されます。ヒートマップやアクセス解析データをもとに顧客行動を理解して、販促施策を実施できる点が特徴です。
アクセスデータを用いれば、「流入数や流入の多いページ」「流入元のデータや検索ワード」「購買につながらなかったときの行動」などを分析できます。

ECマーケティングでは顧客の商品購買率を引き上げるために「購入手続きがしやすいサイト作り」「誰でも直感的に理解しやすいUI」など、購入までのハードルを下げる取り組みに注力する必要があります。

≫≫ ECサイト分析で重要な3つの指標とは?分析の方法からツールまで紹介

ECマーケティング戦略で押さえるべき3つのポイント

ECマーケティング戦略で押さえるべき3つのポイント

ECマーケティング戦略では「集客」「CVR施策」「リピーター獲得」が特に重要視されます。ECマーケティングの勉強を始めたばかりでは、自社ECサイトの評判をどのように上げるのか、悩まれている担当者の方も多いでしょう。
ここでは、ECマーケティング戦略で押さえるべき3つのポイントについて、それぞれの詳細と施策を解説します。

・ECサイトの訪問数を増やす集客
・ECサイトの売上向上させるCVR施策
・ECサイトの継続的な売上に貢献するリピータ獲得

ECサイトの訪問数を増やす集客

ECマーケティングでは、ECサイトの顧客数を増やす集客戦略が欠かせません。メールやSNSでも呼び込みを行えるものの、ECサイトはあくまで顧客が訪れてから初めて取引が始まります。
ECサイトの訪問数を増やす具体的な手法には、「Web広告」「コンテンツマーケティング」などが挙げられます。

Web広告

ECサイトの集客方法で多く見られるのが「Web広告」です。Web広告はインターネット上のさまざまな場所で見られる広告で、ブラウザやスマートフォンアプリに表示された広告を通して集客します。中でも、代表的なWeb広告は以下のとおりです。

Web広告の代表例
リスティング広告
特定のキーワードに連動して検索結果画面に表示する広告ディスプレイ広告
Webサイトやアプリなどに表示されるグラフィック広告SNS広告
SNS利用者へ向け、属性を絞ったターゲティング広告アフィリエイト広告
ユーザの自主的な販促を促し流入を増やす広告

リターゲティング広告
一度自社ECサイトに訪れたユーザに再アプローチする広告

例えば、SNS広告はユーザの属性を絞って広告を打ち出せるため、自社ECが特定の年齢層や性別に強みをもつ場合は、訴求を高められるメリットがあります。一方で、リスティング広告は「何らかのアイテムを購入したい」と自主的に検索したユーザに商品を訴求できるため、CVRを高める効果が期待できます。

コンテンツマーケティング

ECサイトの集客方法として「コンテンツマーケティング」を実施する例も多く見られます。コンテンツマーケティングとは、「単なる広告ではない価値ある情報」を提供して集客する手法です。代表的なコンテンツマーケティング手法は以下のとおりです。

コンテンツマーケティングの代表例
自然検索(SEO)
ユーザに役立つコンテンツを作り検索結果の上位に表示させる手法ライブコマース
生配信で商品を紹介・コメントへの回答などオンライン上で顧客と直接やり取りする手法

動画作成
ユーザの疑問解消や使用イメージを想起させて満足度を向上させる手法

コンテンツマーケティングは、中長期的な取り組みを見据えて集客を行う手法です。一時的な集客に留まるWeb広告とは違って、ユーザに価値のある情報を提供するため、自社ECサイトのファン化を促しやすいメリットもあります。

≫≫ ECサイトの集客は難しい?効果的な5つの方法を徹底解説


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ECサイトの売上向上させるCVR施策

ECマーケティングでは、顧客一人あたりのコンバージョン率を高めて、売上を伸ばすことが大切です。ECサイトによっては、CVRが0.1%変わるだけで、売上額が数百万~数千万円以上伸びる事例も存在します。
ECサイトの売上を向上させるCVR施策は「EFO(入力フォーム最適化)」「レコメンド機能」「カゴ落ち対策」「サイト内検索最適化」があげられます。

EFO(入力フォーム最適化)で入力完了率を高める

EFO(入力フォーム最適化)とは、会員登録や住所入力時に自動で入力を助けたり、わかりにくい項目を削除したりすることで入力フォームの離脱率を引き下げる取り組みです。
EFOに取り組めばフォーム入力の完了率が高まり、コンバージョン率が向上するメリットがあります。
The Manifest社の調査データによると、81%ものユーザが入力フォームの段階で離脱しています。仮に月間1万人が来訪するECサイトの場合、毎月8,100人ものユーザが離脱する計算です。

つまり、入力フォームの離脱率を10%引き下げるだけで、1,000人以上のユーザが購買につながりやすくなると言えます。
入力フォームの最適化では、できるだけフォームの内容をワンビューで全て確認できるようにすることをおすすめします。住所入力が必要な場合は、郵便番号を入力するだけで市区町村まで自動入力される仕組みも好まれます。

一方で、半角、全角の違いで入力エラーが起きたり、郵便番号や電話番号でハイフンごとに入力項目を分けていたりするフォームは好ましくありません。
WPForms社の調査では電話番号を必須にすると37%が離脱しているため、不要であれば電話番号は項目から削除するなどの取り組みも大切です。

ランキング形式のレコメンドで販売促進

ランキング形式のレコメンドとは、商品ページごとのPVやコンバージョン率、クリック数などのデータに基づいてランキング形式で商品を表示する取り組みです。にユーザに応じてレコメンドすれば、それぞれの商品をよりニーズの高いユーザに訴求できるため、CVRを改善する効果が期待できます。
また、ECマーケティングでは行動履歴に基づいたレコメンドも評判です。例えば、「この商品を購入した人は、こちらの商品も購入しています」など、行動の類似した顧客データを元におすすめ商品を表示し、ついで買いを促します。

別名「協調フィルタリング」とも呼ばれており、ECマーケティングでは非常に重要な取り組みです。レコメンド機能を実装すれば、商品単体に関する詳細なデータを持ち合わせていなくとも、行動履歴だけでユーザの好みに合わせてアプローチしやすくなります。

≫≫ レコメンド機能の効果とは?導入するメリットや活用方法を解説

≫≫ ランキング機能でCVRが改善!?ECサイトで利用するメリットとは

カゴ落ち対策で購入完了前の離脱を防止する

カゴ落ちとは、ユーザが商品をカゴに入れたにもかかわらず、何らかの理由で購入をやめてしまうことを指します。会員登録などのフォーム入力にハードルを感じてしまったり、普段使っている決済手法が利用できなかったりする点が主な原因です。

Baymard Institute社の調査データによると、世界のカゴ落ち率の平均は69.57%で、約7割ものユーザが購入完了前に離脱してしまっている現状があります。
カゴ落ち対策としては、以下の手法が挙げられます。

カゴ落ち対策の代表例
◾|送料無料を実現する
◾|多様な決済手段に対応する
◾|EFOで登録フォームを簡略化する
◾|送料や包装代を含めた費用をはじめから表示する
◾|サイトの応答速度をあげる
◾|カゴ落ちしたユーザにメールでアプローチする

また、ヒートマップツールや解析ツールを活用して、どのポイントでカゴ落ちが発生するのかを特定することも大切です。ボタンの配色や配置が悪く、誤ってブラウザバックしてしまったことが原因で購買を取りやめてしまう場合もあります。
カゴ落ちを解消すればCVRを大幅に改善する効果が期待できるため、顧客視点で不満に感じるポイントがないか、サイトデザインを含め見直しを検討しましょう。

サイト内検索最適化

サイト内検索最適化とは、ECサイト内の検索窓に商品名を入力した際に、検索キーワードの表記揺れを吸収し正しい検索結果を表示したり、サジェストで商品画像つきで表示したりすることで、商品検索の精度を改善する取り組みです。

サイト内検索を最適化すれば、ユーザは望む商品のページをダイレクトに表示できるため、顧客満足度の向上につながります。また、購買意欲が高いまま、すぐに購入フェーズに移行できるため、CVR改善にもつながります。
サイト内検索の最適化を行わないと、商品名の入力にわずかなミスがあっただけで「該当する商品は見つかりません」と表示され、購入意欲のあった顧客を離脱させてしまう結果になりかねません。

サイト内検索を最適化すれば、高い検索精度で適切な商品を表示し0件ヒットからの顧客離脱を低減できます。
また、「サイト内検索の最適化ツール」の中には、検索ワードや候補ワードを分析できるツールもあります。売れ行きのよい商品をトップ表示できるようになるなど、より効果的な訴求を行いやすくなるメリットもあります。

≫≫ サイト内検索とは?3つのやり方・導入方法から活用事例までを解説


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ECサイトの継続的な売上に貢献するリピータ獲得

通常のマーケティングと同じく、ECマーケティングでは継続的な売上の実現にはリピーター獲得も欠かせません。広告などによる集客で新規顧客を獲得することも大切ですが、長期的な売上アップはリピーターなしでは実現し得ません。
ECサイトの継続的な売上に貢献するリピータ獲得の手法は「リマーケティング広告」「メールマガジンの配信」「ポイント・クーポンの活用」があげられます。

リマーケティング広告で再アプローチ

リマーケティング広告とは、自社ECサイトに訪れたユーザに対して、再訪問を促す広告です。一定の期間、一度訪問したユーザがほかのサイトを閲覧している際に、自社のディスプレイ広告を表示させます。
一度は興味を持って自社ECサイトに来訪したユーザは、新規顧客よりも再訪問や購買につながりやすいとされています。そのため、リマーケティング広告は費用対効果に優れている点がメリットです。

定期的なメールマガジンの配信

定期的なメールマガジンの配信も、ECマーケティングでは重要です。一度顧客が利用をやめたとしても、会員登録のハードルを超えたユーザなら、ほかの新規ユーザよりも再利用率が高くなっています。
定期的なメールマガジンの配信は、リピータの獲得につながりやすいメリットがあります。

とある調査によると、メールマガジンを配信するのに好ましい曜日は「火曜~金曜日」とされています。土日はインターネットやビジネスから距離を置きやすく、月曜日はメールフォルダが溜まっているため、スルーされてしまう可能性が高まります。
メールマガジンを配信するのに好ましい時間は、ビジネスマンや大学生相手で「7時~8時(通勤時間)」「午後12時~13時(昼食休憩)」「17時~19時(帰宅時間)」です。
一方で、主婦・主夫層がターゲットの場合は、家事が落ち着く「10時~14時」が好ましいとされています。

ポイントの付与やクーポンの配布

ユーザの再訪問を促すために、ポイントの付与やクーポンの配布も欠かせません。割引ポイントなどのシステムは顧客の囲い込みに有力で、リピーター化しやすいメリットもあります。具体的なポイント・クーポン付与の施策は以下のとおりです。

ポイント・クーポン付与の代表例
◾|一定期間の購買額に応じて会員ランク付け&ポイント倍率優遇
◾|期間限定のボーナスポイント

また、長く再訪問していないユーザに対しては、より魅力的なクーポンを発行するなどの手法も挙げられます。
その際は、ポイントやクーポンに消費期限をつけて、タイムリミットを強調することも大切です。損失することを嫌う心理を利用した「損失回避性」とも呼ばれるマーケティングで、「ポイントが消失する前にショッピングしなければ」と行動を促せるメリットがあります。

≫≫【EC担当者必見】ECサイトの売上を上げるための販促施策10選を紹介

まとめ ECサイトの売上向上ならサイト内検索の最適化

まとめ ECサイトの売上向上ならサイト内検索の最適化

ECマーケティングと通常のマーケティングにはいくつかの違いがあり、ECマーケティングでは「1.集客」「2.CVR向上」「3.ユーザのリピータ獲得」の3つを重視します。
特に、CVR向上のための行動データ分析は欠かせません。ECマーケティングは、数字による判断を行いやすいためPDCAサイクルを回しやすい点が特徴です。

とはいえ、顧客の行動データを蓄積するには、さまざまな分析ツールの利用が必要となります。中でも、ECサイト内の検索にはユーザニーズなどさまざまなデータが含まれているため、積極的な活用をおすすめします。
もし、「ECマーケティングによって自社ECサイトの売上を伸ばしたい」とお考えの方は、「GENIEE SEARCH for EC」をご利用ください。快適なユーザ体験を実現して、顧客のファン化やリピータ獲得のサポートをいたします。


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(X:@BST_hoshiko

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