株式会社ダルトン
直営グループ オンライン戦略 齊藤 理紗氏
会社名:株式会社ダルトン
導入サービス:GENIEE SEARCH for EC
導入先Webサイト:ダルトン公式オンラインショップ
輸入雑貨や家具の販売を行うダルトンでは、これまでメインであったBtoBに加えて、2015年頃から直営店とオンラインによるエンドユーザへのアプローチにも力を入れ始めました。これまで戦略としてきた“謎めいたブランド”から、ユーザにとってわかりやすく親切なコーポレートサイトにリニューアルするとともに、直営の旗艦店である自由が丘店のオープンと、オンラインショップの立ち上げを一挙に行いました。
【誰もが使うあたり前に在る道具、身の回りのひとつひとつを今よりもっと面白くすることで「道具を愉しむ、もうひとつの豊かさ」を提案したい】というコンセプトのもと、オンラインショップでは3500点もの商品を取り扱い、月に20~30点の新商品を登録しています。
商品点数の多さはもちろんのこと、ダルトンのオンラインショップではインテリア・雑貨・家具の狭い範囲内にさらに細かなカテゴリが存在することで既存の商品検索機能ではなかなか商品がヒットしないという課題がありました。また、スマートフォンユーザーがサイト利用者の多くを占めるにも関わらず、検索がスマートフォンの画面全体を覆ってしまいかえって探しづらくなるなど、見せ方にも工夫が必要でした。
ダルトンのオンラインショップは、エンドユーザ以外にも卸し先の雑貨店や自社の営業がwebカタログとして利用しています。厚い紙のカタログよりも手軽に利用できるのですが、見たい商品が検索で出てこないといった声もあり、精度の改善が必要だと感じていました。
EC構築パッケージの基本機能をカスタマイズして対応するにはコスト面で負担が大きかったため、検索に特化したツールを導入したほうが良いと考えました。ECを取り巻く環境は数年単位で変化するので、トレンドに対応し、機能強化できる点にメリットを感じ、検索に特化したツールの検討を進めました。
サイト構築を担当した企業の勧めで、ビジネスサーチテクノロジ(BST)のサービス「GENIEE SEARCH for EC」を導入しました。導入後、検索精度が改善したほか、検索キーワードの入力時に商品画像付きでサジェストを表示する「画像付き検索サジェスト機能」は、候補のキーワードと商品画像を横にスライドして見られるため狭い画面でも使いやすくなりました。
検索キーワードの入力中に、こんなキーワードがあるよ、とサジェストを出せることで接客の幅がとても広がりました。イメージ画像も、単純な商品画像だけでなく使用シーンを表示できることで、探している商品だけではない「気になる」を訴求できますし、なんとなくしか覚えていないキーワードに対しても、これじゃないですか?とレコメンドのような接客ができるようになりました。
現在は導入から5年近く経過していますが、導入当初よりBSTはフォローのスピードが速く、サポートが手厚いので心強いです。困ったときでも疑問をすぐに解消でき、非常に助かっています。
現在、ダルトンのオンラインショップでは、シリーズ・シーンなど複数の検索項目を表示しています。
従来は、カテゴリから商品を探すナビゲーションが中心でしたが、複数のカテゴリに該当する商品はカテゴリからでは探しにくいため、シーン(ガレージやキッチン、ダイニングといった部屋)からも探せるようタグ付けして絞り込めるようにしました。
最近では、シリーズ展開している商品も増えてきたため、シリーズ商品をまとめて見られるように、タグを使用しています。
具体的なイメージを持っている方には検索窓から直接探していただけますし、ざっくりとしたイメージでなんとなく商品を探す人に対しては、カテゴリから考えながら探さなくても、使用したいシーン(部屋)や、統一感のあるシリーズなどの切り口で商品を訴求することができます。商品提案の幅を広げることができました。
また、このように一定の条件で絞り込んだページは、メルマガのランディング先としても活用しています。今まではメルマガのためだけに商品登録を行い作っていたページが、今ではECサイトを充実させて、ECサイト上で出来上がったものをメルマガに活用できるようになったことで、作業が無駄にならなくなりました。今後は、メルマガ、SNS、アプリの配信管理をいかにうまく回していけるかが課題ですが、サイト内での接客やページ作成などの業務効率が改善したことでより多くの施策を実施することが可能になりました。
商品ページへの誘導とあわせて、誘導先の商品ページの作りこみにも注力しました。お客様からいただくご要望をもとに商品画像を追加したり、関連商品の提案やレコメンドを活用したりすることで、商品を見つけてもらいやすくしています。
商品ページでは、お客様が購入を検討するために必要な情報を見やすく、伝わりやすく掲載しています。
例えば、GENIEE SEARCH for ECの機能を使って、「♯電子レンジOK」といったタグを表示することで視覚的に伝わりやすくしました。
情報量が多すぎるとページを見てもらえないので、パッと見ただけでも伝わるように端的かつ正確に伝えることを大事にしています。
検索の最適化にあたって、お客様のニーズにマッチする「ワードの登録」を行いました。どのようなワードを登録するかといったアイデア出しやワードの補充にはEC運営メンバーだけでは固定観念があるかもしれないので、お客様との距離がもっとも近いカスタマーサポートのメンバーに協力してもらいました。
BSTとの定例ミーティングも重要な取り組みのひとつで、レスポンスキーワードの共有と登録するワードの提案は非常に参考になります。さらにワードの登録作業まで対応してくれるBSTのサポートもあり、今では約75%のユーザが1回の検索で目当ての商品にたどり着ける導線改善を実現しています。
今後は、新規獲得はもちろん、リピーター・コアファンの獲得にもより注力していくフェーズとなっています。
この数年間はまず新規を増やしていくことに注力していましたが、会員が増加してきたことで少しずつリピーター層の傾向が見えてきました。顧客ロイヤリティの向上に向け、昨年末にはアプリのリニューアルも実施しました。
弊社の直営店では、全店舗が同じスタイルの運営ではなく、店舗ごとにスタイルが異なるのですが、「DULTONの中でも特にこの店舗が好き、この商品のテイストが好き」とスタイルの違いを楽しんでいただけているので、お客様によって嬉しいと感じるサービスも異なります。
セグメント配信もより強化していき、お客様にとって欲しい情報やサービスを提供していきたいと考えています。
1988年創業のインテリア雑貨メーカー。
誰もが使うあたり前に在る道具、身の回りのひとつひとつを今よりもっと面白くすることで「道具を愉しむ、もうひとつの豊かさ」を提案します。
ファニチャー、ハウスウェア、ガーデンツール、キッチンツール、ステーショナリー等、生活にまつわるあらゆるラインナップを展開しています。ダルトン直営店ではその独自の世界を存分に味わうことができます。
GENIEE SEARCH編集部
(X:@BST_hoshiko)
ECサイトや企業サイトにおける快適なユーザ体験を実現するための導線改善方法から、ECマーケティングの手法まで幅広く情報を発信しています。