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レコメンド機能を活用した最新事例を業界別に解説


レコメンド機能を活用した最新事例を業界別に解説

サイト運営者が決めたルールや、アクセスしたユーザの行動データにもとづき商品・コンテンツをおすすめ表示するレコメンド機能は、さまざまなシーンで活用されています。

レコメンド機能を利用することで得られる効果はさまざまで、ECサイトであれば、リアル店舗の販売員による商品提案のような役割を果たし、売上向上が期待できます。
ほかにも、サイト内回遊の促進や契約解除を防止する効果があります。
本記事では「レコメンド機能を活用した最新事例」を紹介します。
レコメンド機能の業界別の最新活用事例を知りたい方は、ぜひご一読ください。


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目次

レコメンド機能の仕組みとは

レコメンド機能の仕組みとは

レコメンド機能とは、サイト運営者が事前に決めたルールや、アクセスしたユーザの閲覧といった行動データをもとに商品やコンテンツをおすすめ表示する機能です。
Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、多くのECサイトに実装されています。
また、動画配信サービスであるNetflixや転職支援サイト、不動産サイトなどのサイトやアプリでも活用されています。

レコメンド機能と一言でいっても、複数の商品やコンテンツを表示するアルゴリズムがあります。

≫≫ レコメンドとは?機能の仕組みから導入するメリットを解説

・協調フィルタリング
・コンテンツベース・フィルタリング
・パーソナライズドレコメンド
・ルールベースレコメンド
・ハイブリッドレコメンド

協調フィルタリング

ユーザの閲覧や購入などの行動データを収集・分析し、各ユーザに合う商品を表示するアルゴリズムです。
行動履歴が似ているユーザが購入や閲覧し、対象者が購入、閲覧していないものを表示するユーザベースと、特定の商品と一緒に購入されている商品を表示するアイテムベースの2種類があります。

コンテンツベース・フィルタリング

商品やコンテンツの属性をもとに、類似するものを表示するアルゴリズムです。
例えば、ECサイトの場合は商品のブランドやデザインが類似する商品を提案します。

属性情報が一致するものを提案するため、購入につながる可能性が高まります。しかし、管理者側で商品やコンテンツをグルーピングする必要があり、対象となる商品やコンテンツの数が多い場合は手間も多くなります。

パーソナライズドレコメンド

閲覧や購入などのサイト内行動データをもとに、ユーザに合いそうなものを表示するアルゴリズムです。
行動データだけでなく、性別や年代、居住地などの属性データを掛け合わせ、レコメンドするケースもあります。
協調フィルタリングと似ていますが、対象者のデータのみを分析する点が異なります。

ルールベースレコメンド

サイト運営者が事前に決めたルールにもとづき、商品やコンテンツを表示するアルゴリズムです。期間限定商品やキャンペーン商品などのアピールに適しています。

ただし、サイト運営者の意図とユーザニーズがずれる可能性があり、効果的なレコメンドができないケースもあります。

ハイブリッドレコメンド

これまで解説したアルゴリズムを複数掛け合わせ、商品やコンテンツを表示するアルゴリズムです。
各アルゴリズムの弱みを抑え、強みを最大限に引き出せる点が特徴です。

レコメンド機能の活用事例

レコメンド機能の活用事例

前述の通り、レコメンド機能はECサイトをはじめ、さまざまなサイトやアプリなどで活用されています。
ここからは、レコメンド機能の活用事例について業界別に詳しく解説します。

・EC業界での活用事例
・エンタメ業界での活用事例
・金融業界での活用事例

EC業界での活用事例

まず、EC業界での活用事例です。
EC業界でレコメンド機能を活用した事例では以下のような効果が出ています。

購入単価
カートに入れられた商品を分析し、セットで購入されやすい商品を表示したことで顧客単価が最大110%向上した事例があります。
ユーザが認知していない商品の表示が、顧客単価向上につながりました。

購入率の向上
ある企業では、ユーザの閲覧履歴をもとにしたレコメンドと、過去に対象ユーザが閲覧し購入に至らなかったものを表示するレコメンドの2つの仕組みを導入し、ユーザからの高い評価を得て購入率が向上しました。

また、別の企業ではユーザをロイヤリティで分類し、トップページに表示する商品を決定しています。
具体的には、ロイヤリティが高いユーザに対しては期間限定商品を、はじめてアクセスしたユーザにはおすすめ商品を表示し、トップページからのコンバージョン率が41%高くなりました。

かご落ち防止
購入手続きに会員登録などの手間がかかる場合、かご落ちの原因となります。
ちなみに、かご落ちとは買い物かごに商品を入れたにも関わらず、購入せずにユーザがサイトを離脱してしまうことです。

株式会社イー・エージェンシーが調査した結果によれば、日本でのかご落ち率は平均64.768.2%で、機会損失額が売上の約2.5倍に相当する可能性があります。
ある企業では、カート内に「最短30秒で購入手続き完了」や「○○アカウントを活用し、即登録」などと表示することで、手間がかかるイメージを払拭し、かご落ち対策に役立てています。

買い物かごに入れたのにも関わらず、購入に至らなかったユーザに対し、レコメンドメッセージを送信し購入率を高めた企業事例もあります。
メッセージ内容に購入手続きのリンクを挿入し、かご落ち状態から購入への転換に成功しています。メッセージは、自動で配信されるため手間もかかりません。

リピート率向上
レコメンドを活用したメール配信がリピート率向上に貢献した事例もあります。
通常のメール配信は手間がかかり、一律の内容になりがちで反応率が高くありません。
レコメンドを活用すれば、行動などのデータを分析したうえで、各ユーザに合わせた内容を送付可能です。

エンタメ業界での活用事例

エンタメ業界でもレコメンドを活用し効果を得られた事例があります。

チャンネル数の増加
ある 動画コンテンツ配信サービスを行う企業では、トップページや番組の詳細ページにおすすめの番組を掲載し契約チャネル数の増加に成功しました。
契約チャネル数や、サイト回遊率の伸び悩みが課題でしたが、おすすめの番組をポップアップ表示する手法とあわせてレコメンド機能を導入しました。その結果、利用者の追加チャネル数が約2倍となりクロスセルの成功と回遊率向上を実現しました。

解約防止
また、他の事例では解約防止施策としてレコメンド機能を実装しました。
利用開始当初のドキドキやワクワクを思い出してもらい契約を継続してもらうことを目的に、解約手続きを行うページに翌月のおすすめ配信動画を表示することで月間の解約率が最大2%低下しました。

予約率向上
旅行サイトを営む企業で、レコメンド機能の実装により予約率を向上させた事例があります。
旅行サイトはさまざまなニーズを抱えたユーザがアクセスします。
各ユーザのニーズに合う場所やイベントなどを提案できなければ、予約につながりません。
そこで、ユーザの閲覧データをスコアリングするとともに、2,000以上のエリアがレコメンドされる設定を実施した結果、予約率が向上しました。

金融業界での活用事例

最後に、金融業界での活用事例を紹介します。

ログイン率向上
ある企業では、アクセスしたユーザごとに異なるログイン画面を表示させ、ログイン率の向上に成功しています。
具体的には、会員登録をしていないユーザには登録を促すポップアップを表示し、すでに会員登録が済んでいるユーザには、ログインボタンを表示するようにしました。
また、ログインできなかった際には、パスワードの再設定が可能な画面を表示する仕様にし、ユーザビリティの向上につなげています。

利便性向上
別の企業では、金融商品をお気に入り登録できるボタンを設置し、各ユーザのマイページに登録した商品を表示できるようにしました。
その結果、ユーザの利便性が向上し、機能実装後2ヵ月で3,000件を超える金融商品がお気に入り登録されました。

購入率向上
ユーザからアンケートを取り、その結果をもとに商品を表示し、購入率の向上に成功した企業があります。
新規アクセスのユーザに対し、ポップアップでライフスタイルに関するアンケートを表示し、ユーザの興味・関心に関する情報を収集しています。
機能実装後約5万件の情報収集ができるなど、アンケートの回答率も高く、購入率の向上に貢献しています。

レコメンド機能のメリットデメリット

レコメンド機能のメリットデメリット

活用事例で解説した通り、レコメンド機能を実装すれば多くのメリットを得られます。
ただし、デメリットがあることも忘れてはいけません。
ここからは、以下について詳しく解説します。

・導入するメリット
・導入するデメリット

導入するメリット

レコメンド機能を導入する最大のメリットは売上の向上です。
レコメンド機能が、リアル店舗における販売員や営業担当者、サービス利用者のためのカスタマーサポートなどの役割を果たすからです。

例えば、ECサイトではアクセスしたユーザに対し、好みに合う商品を表示し、購入率を高めます。
また、おすすめ情報の表示でクロスセル・アップセルを発生させ、顧客単価を高められるのも魅力です。

エンタメ業界でも積極的に各ユーザに合う配信動画やスポットなどを紹介し、解約率の防止や予約率の向上などのメリットを得ています。各ユーザが必要な情報を表示できるため、ユーザビリティの向上にも効果的です。
タイムパフォーマンスを求める現代人にとってユーザビリティは重要な要素で、リピータ獲得が期待できます。

さらに、レコメンド機能はユーザのページ閲覧数の増加やサイト滞在時間の伸びなどにも影響をあたえます。
ページ閲覧数やサイト滞在時間は、Googleの検索順位が決定されるSEOへの間接的な影響が期待でき、検索上位に表示される可能性も高まります。
自社サイトが検索上位に表示されれば、新規ユーザも獲得しやすくなります。

≫≫ レコメンド機能の効果とは?導入するメリットや活用方法を解説


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導入するデメリット

レコメンド機能には、メリットがある一方でデメリットも存在します。
具体的には、効果的に活用できないケースがあることです。
商品やコンテンツ数が少ない場合、おすすめで表示されるものが重複し、各ユーザにあわせた提案ができません。
さらに、ユーザの閲覧や購入などの行動データを用いて商品・アイテムを表示するアルゴリズムを採用したレコメンド機能の場合、データがなければ有効なおすすめができません。
サイト立ち上げ当初などでデータが少ない場合にはレコメンド機能を有効活用しづらいと言えます。
レコメンド機能を継続的に利用し、商品やアイテム数が増えデータが蓄積すれば、効果が期待できます。

また、レコメンド機能の実装に手間がかかるのもデメリットの一つです。レコメンド機能の実装方法は、主に以下の3つがあります。

◾|Wordpressでサイトを構築している場合は、プラグインを活用する
◾|ASP型のレコメンドツールを導入する
◾|自社で開発する

WordPressのプラグインは低コストで導入できる一方、場合によっては機能性が十分でない点がデメリットです。
自社開発する方法は、機能やデザイン、操作性など自社に合わせたレコメンド機能ができますが、開発にあたり多くのコストと期間が必要です。

最も一般的かつおすすめの方法はASP型レコメンドツールの導入です。
さまざまなメーカーから、多種多様なレコメンドツールが開発・提供されており、自社に合うツールを実装すれば、高い効果を見込めます。

また、自社開発と異なり、手軽かつスピーディに導入できるツールが多いため、早期に効果を得られます。

ツールによって特徴が異なるため、導入目的から実装するツールを選択する方法がおすすめです。

ツールによってはSNSやMA(マーケティング・オートメーション)、BI(ビジネス・インテリジェンス)ツールなどと連携できるものもあります。
既存のツールと連携できれば、レコメンド精度の向上や、業務の効率化にもつながります。
とくに、サイト内検索との相性が良く成果を最大化できるため、サイト内検索と連携できるツールを導入すると効果的です。

≫≫ レコメンドエンジンとは?機能のデメリットや仕組みを解説

レコメンド機能まとめ

レコメンド機能まとめ

本記事では、レコメンド機能の仕組みや活用事例、メリット・デメリットについて解説しました。
レコメンド機能とは、サイト運営者が決めたルールやアクセスしたユーザの行動データにもとづき商品・コンテンツを表示する機能のことです。
さまざまな業界で利用され、以下のような効果を得た事例があります。

レコメンド機能で効果のある事例
購入単価 購入率の向上 かご落ち防止
リピート率向上 解約防止 ログイン率向上
利便性向上 予約率向上

自社に合うレコメンド機能を実装し、売上向上にお役立てください。


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