近年、企業間取引(BtoB)でもEC化の波が加速しており、多くの業界でオンライン化による業務効率化や売上向上の成功事例が生まれています。
しかし、BtoBならではの商習慣や複雑な取引フローに対応するためには、事業に合ったECサイトの構築が欠かせません。
そこで本記事では、製造業・卸売業など、さまざまな業種におけるBtoB ECサイトの成功事例10選を紹介します。
また、記事内ではサイト訪問者の詳細な行動分析を可能にするサイト内検索ツールの「GENIEE SEARCH(ジーニーサーチ)」についてもご紹介します。
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短期間・低コストの実装で、
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検索経由のCVRが約8倍の効果
レコメンド施策事例集
【目次】
BtoB ECとは?基礎知識や成功事例からおすすめプラットフォーム10選をご紹介
BtoB向けのECサイトとBtoC向けのECサイトは、どちらも「商品やサービスをWeb上で販売する」という点では共通していますが、以下の点が異なります。
項目 | BtoB | BtoC |
購買プロセス | 企業同士の取引であるため、購買には稟議や承認フローがあり、検討から発注までに時間がかかる | 消費者個人がニーズに基づいて商品を選び、短期間で意思決定する |
販売価格 | 法人ごとに価格や支払条件が異なる | 定価販売が基本 |
数量 | 多い | 少ない |
決済方法 | BtoCで対応している決済方法に加え、掛け売りや請求書払いにも対応する必要がある | クレジットカードや後払い決済、代引きなど |
対象 | 一部の顧客に絞る場合がある | 原則すべてのインターネットユーザーが対象 |
サイト設計 | ログイン機能や個別価格の表示、掛け払い対応、再注文機能など、複雑なシステム設計が必要 | 誰でも閲覧・購入できることを前提としたシンプルで直感的なUI/UX |
マーケティング手法 | ホワイトペーパーや導入事例、製品カタログといった詳細情報・比較検討型のコンテンツが効果的 | SNSや広告を活用し、感情に訴えるプロモーションが主流 |
上記にあるように、BtoBとBtoCではECサイトの目的や設計方針が異なるため、BtoBでEC化を成功させるには、適切な機能を備えたサイト設計と運用体制を構築する必要があります。
BtoB向けECサイトの市場規模が拡大している理由は、おもに以下の3つです。
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ここでは、上記の理由について解説します。
従来のBtoB取引では、FAX・電話・メールを使ったアナログな受発注プロセスが主流で、以下のような非効率な事象やコストが発生していました。
上記のような課題を抱えながら、現状としては未だに多くの企業が受発注業務をアナログ方式で行っています。
株式会社アイルが2020年に行った調査によれば、調査対象の中堅・中小企業の85%以上でアナログ方式での受発注が根付いており改善できていないことが明らかになりました。
一方で、BtoB EC導入企業の約8割が、入力作業をはじめとした業務時間を削減できています。
BtoB ECの利点が広まれば導入する企業はさらに拡大し、販路としての有用性は今後も高くなっていくでしょう。
出典:株式会社アイル|700社以上の中堅・中小企業に、BtoB受注業務の実態を調査。85%以上がアナログ手段で受注。デジタル化により約8割が業務削減
近年、企業のDX化が政策的にもビジネス的にも強く推進されています。
実際に、日本国内のその他取引の中でも、BtoB‑ECの市場規模は2024年時点で約514兆4,069億円に達し、前年比+10.6%と大きく拡大しています。
EC化率も43.1% まで上昇しており、業界全体で電子取引にシフトする動きとなっています。
DX推進と非対面取引へのシフトが加速しているおもな要因は以下の通りです。
これら複数の要因が重なり合う形で、BtoB ECサイトのニーズはますます高まっています。
かつてBtoB EC サイトの構築には、フルスクラッチによる開発や専用システム導入が必要であり、初期費用・保守コスト・IT専門人材の確保などの負担が非常に大きいものでした。
それが近年では、クラウド型・SaaS型・ASP型のサービスが急速に進化し、導入ハードルが大きく下がってきています。
例えば、Shopify Plusの「B2B on Shopify」機能では、企業ごとの価格設定、複数の支払い・配送方法、注文数量ルールなどのBtoB に特化した機能が、追加のアプリなしで利用可能です。
また、日本国内でも多数のSaaS・ASP型プラットフォームがBtoB対応を強化しており、これまで「EC構築コストが高すぎて手が出せなかった」企業層でも、BtoB EC の導入を現実的な選択肢として検討できるようになっています。
ECプラットフォームが対応の幅を広げた結果、導入ハードルが下がりBtoB向けECサイトの市場規模の拡大につながっています。
【2025年最新】ECサイトの市場規模の成長率とトレンドを徹底解説
ここでは、業界別に以下のBtoB向けECサイト成功事例10選を紹介します。
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モノタロウは、法人・事業者を対象に幅広い間接資材を取り扱うオンライン販売サイトです。
取り扱いアイテム数は2,000万点以上にのぼり、部品や消耗品をスムーズに検索・注文できる操作性の高い仕組みを備えています。
モノタロウでは、従来のFAXや電話による受発注を不要とし、年中無休・24時間対応の注文環境を整備しつつ、1点からでも注文できる体制を整えました。
全国の多種多様な業種における調達作業を効率化し、コストの最適化と購買業務の可視化を実現しています。
ミスミは、FA(ファクトリーオートメーション)用部品や金型部品、工具などを提供するBtoB向けのグローバルEC企業であり、製造業の生産ラインに欠かせない多様な製品を取り扱っています。
数千万点規模のカタログ製品に加え、800垓を超える組み合わせバリエーションを有し、2023年4月時点では約135万点の商品が最短当日出荷に対応しているなど、圧倒的な品揃えとスピードを強みとしています。
ECサイト上では、CADデータのダウンロードやカスタムオーダーも可能で、設計から調達までのプロセスを大幅に短縮し、製造業における業務効率化と生産性向上を支援しています。
さらに、商品点数の多さによる「探しにくさ」といった課題に対応するため、独自開発の高速検索システム「瞬索くん」を搭載しています。
ユーザーが目的の商品にすぐたどり着けるよう工夫された使いやすいECサイトは、ミスミの成功を支える重要な要素です。
アスクルは、オフィス用品や事務用品の法人向け通販サービスで高い知名度を誇る企業です。
アスクルの最大の強みは、独自に構築された効率的な流通体制にあります。
顧客開拓や債権回収といった業務は専任の代理店が担い、商品の受注や配送はアスクル本体が担当して、スピーディーかつ無駄のないサービス提供を実現しています。
特に、翌日配送を基本とした迅速な対応は、必要な商品をすぐに調達したい企業にとって大きな魅力であり、購買業務の効率化に大きく貢献しています。
また、近年ではBtoC事業で培ったビッグデータを活用し、BtoBマーケティングに応用する「ASKUL ECマーケティングラボ」を設立し、最適な商品の提案により顧客満足度の向上と売上拡大を同時に実現しています。
花王プロフェッショナル・サービス株式会社は、業務用の洗剤や衛生用品、アメニティ商品などをBtoBで提供している企業です。
花王プロフェッショナル・サービスでは、FAXを中心とした受発注業務に課題を抱えており、1日あたり約1,400枚の発注書を手作業で処理する非効率な体制が大きな負担となっていました。
そこで、花王プロフェッショナル・サービスはインフォマート社の「BtoBプラットフォーム受発注」と「受発注ライト」機能を導入しました。
取引先が入力した注文データを自動で社内システムへ取り込むことが可能になり、手入力の工数や入力ミスの削減、作業時間の短縮など、業務効率の大幅な向上を実現しました。
また、商品マスタの一括管理が可能になったため、発注時のエラーも大幅に減少しました。
さらに取引先に対しても、無料で使えるWeb発注ツールを提供することで、IT導入のハードルを下げ、双方にとってメリットのある取引環境を整備しました。
独自システムの開発を行いながらも取引先へのシステム利用の強制は避け、利便性を高めたことで、関係性の維持・強化にもつながっています。
テルモは医療機関向けに医療機器や医薬品を供給する企業です。
専門性の高い製品群に対応するため、公式のオンラインポータルでは製品仕様書や技術データ、使い方を解説する動画など詳細な資料が充実しています。
公式のオンラインポータルの充実ぶりにより、病院やクリニックの購買担当者は必要な情報を24時間いつでも参照でき、迅速かつ確実に発注できる体制が整いました。
緊急対応が求められる現場において、安定した供給と教育コンテンツの提供により業務の効率化と医療の質向上に貢献しています。
パナソニックは企業向けに幅広いソリューションや設備を提供しています。
BtoB機能を備えたECプラットフォーム「Panasonic Store Plus」を通じて、取引先ごとの価格や契約条件を反映した購買フローを実現しています。
会議室の予約管理やWi-Fi導入といった業務向けサービスもオンラインで提供されており、利用企業は必要な製品やサービスを手軽に手配できます。
また、パナソニックは、顧客と直接つながることで効率的な商談・運用が可能になるメリットを得られました。
総合商社である三井物産は、顧客向けに多岐にわたる商材を扱うECサイトを構築・運用しています。
導入前の課題として、多様な事業部やサプライヤーにまたがる複雑な取引の管理がありました。
ECサイトを開設したことにより、製品情報の提供から在庫確認、見積もり、受発注までを一元管理できるようになり、取引の透明性と効率性が大幅に向上しました。
これにより、グローバルなサプライチェーンの円滑化と顧客の調達プロセスの効率化を実現しました。
特に、複雑な商材をオンラインで簡単に取引できる点が大きな成功要因となっています。
リコージャパンは、複合機やプリンターをはじめとする画像関連機器やICTソリューションを、法人顧客向けに提供している企業です。
リコージャパンが展開するBtoB専用ECサイト「NetRICOH」では、ユーザーが必要な製品を素早く見つけられるよう検索機能の充実を図るなど、使いやすさの向上に取り組んでいます。
取引先ごとに表示される商品や価格を柔軟にカスタマイズできる機能により、各企業の購買スタイルに応じた対応を可能にしています。
トナーなどの消耗品の発注や、メンテナンスの依頼もWeb上で完結できる仕組みとなっており、顧客の利便性を高めるとともに、リコー社内の業務効率向上にも貢献しています。
100円ショップとして広く知られるダイソーは、実店舗のイメージが強い一方で、オンラインにも力を入れており、BtoC向け「ダイソーネットストア」と、法人向けの「ダイソーオンラインショップ」の2種類のECサイトを展開しています。
特にBtoB向けのサイトでは、店舗運営に必要な業務用資材や備品を取り揃え、多店舗展開企業やイベント関連の大量購入ニーズに対応しています。
「ダイソーオンラインショップ」は、オンラインで一括注文できる利便性により、法人顧客の調達業務を効率化しています。
また、Shopifyのノーコードカスタマイズ機能や専用アプリを活用することで、法人ごとの価格設定の反映やスムーズな発注フローの構築など、多様なニーズに対応したEC基盤を実現しました。BtoC市場で培った商品力と物流ネットワークをBtoB分野にも展開し、ダイソーは新たな販路拡大と大量受注による売上増加を両立しています。
創業110年を超える老舗菓子メーカー・カンロは、「カンロ飴」「ピュレグミ」「金のミルク」など多くの人気商品で知られる一方で、近年はEC事業にも注力し、BtoCとBtoBの両面で革新的な取り組みを進めています。
その中核を担っているのが、Shopify Plusを活用して構築された自社ECサイト「Kanro POCKeT(カンロポケット)」です。
コロナ禍による直営店の休業をきっかけに再始動したEC展開では、当初は簡易的なサイトからスタートしました。
しかし、「グミッツェル」を中心に大きな反響を得たことで、デジタル化を強化する社内方針が打ち出され、2021年に本格的なプラットフォームとして「Kanro POCKeT」が誕生しました。
現在では商品購入機能に加えて、チャットボットやFAQなどによるカスタマーサポート、キャンペーン情報の掲載など、複合的な役割を果たしています。
今後は実店舗とのデータ統合による在庫最適化や、株主向け販売チャネルへの展開も構想しており、BtoCとBtoBの両面でさらなるECの進化が期待されています。
業務用ECサイトの成功事例6選!導入メリットや構築方法も解説
BtoB向けECサイトを構築する方法はおもに以下の5つです。
構築方法 | 初期導入コスト | カスタマイズ性 | 導入スピード | 採用に向いている企業 |
クラウドEC | 中〜高 | 中 | 速い | 将来的な拡張やブランド独自性を重視する企業 |
カートASP | 低〜中 | 中 | 速い | まずはスピード重視で試したい企業 |
パッケージ | 中〜高 | 高 | 中〜やや遅め | 複数ブランド展開、大量商品展開を考えている企業 |
オープンソース | 低〜中 | 非常に高い | 中〜やや遅め | 技術力があり、自社の業務フローに独自要件が多い企業 |
フルスクラッチ | 非常に高い | もっとも高い | もっとも遅い | ・競争優位性として機能・体験で差別化を図りたい企業 ・ほかの方法では対応できない企業 |
構築方法ごとの詳しい解説は以下の記事を参考にしてください。
BtoB ECサイトの構築手法5選!市場規模やおすすめのパッケージをご紹介
ECサイト構築方法を解説!作り方や費用・構築ツールを徹底比較
BtoB向けECサイトを開設するメリットはおもに以下の3つです。
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ここでは、上記のメリットについて解説します。
BtoB向けECサイトを導入すると、これまで電話・FAX・メールを使って手作業で対応していた受注処理を自動化できます。
例えば、注文入力や納期・在庫確認、請求書発行などのプロセスをシステムで自動処理すれば、入力ミスが減り、処理時間が大幅に短縮可能です。
また、顧客自身がECサイト上で在庫状況や納期をセルフで確認できる機能を備えると、営業担当者や窓口への問い合わせ対応も削減できます。
BtoB向けECサイトを開設すると、オンラインでの販路が広がるため、時間的・地理的制約を受けずに顧客が商品を発注できるようになります。
ネット上で商品をカタログ形式で提示することで、従来では営業担当が物理的に訪問できなかった地域や企業と取引を始めることが可能です。
また、既存顧客に対しては注文履歴を参照できる仕組みを整えると、再注文の際の手間を無くせます。
さらに、取引先ごとに専用価格や特別条件を反映した表示が可能なECサイトであれば、顧客はいつでも自身に適した条件で購入できるため、安心感が高まり、購買体験が向上します。
新規・既存顧客に対してさまざまな価値を提供できるBtoB ECを構築できれば、販路を拡大しつつ安定した売り上げを確保できるでしょう。
BtoB向けECサイトを導入すると、顧客の購買履歴や商品閲覧、検索キーワードといった詳細な行動データが自動的に蓄積されます。
BtoB向けECサイトから得られる情報は、顧客のニーズや市場の変化を客観的に捉えるための貴重な資源となり、勘や経験に頼らないデータドリブンな意思決定を可能にします。
例えば、売れ筋商品や購買頻度の高い商品を分析すると、需要に応じて商品展開や在庫計画を最適化できます。
また、価格設定やキャンペーンの効果検証にもデータを活用すれば、利益率を意識した戦略が実行しやすくなります。
ただし、BtoB向けECサイトから得られる情報を分析に活かすためには、効果的なツールの導入が欠かせません。
データに基づき経営戦略の最適化を支援できるツールが、サイト内検索の「GENIEE SEARCH」です。
GENIEE SEARCHについては次項にて紹介します。
BtoB ECサイトでは、顧客ごとに購買行動が異なるため、ユーザーの行動分析が重要です。
例えば「何を探していたのか」「どの商品を見て離脱したのか」「どの検索語が購入につながったか」などのデータは、リピート促進・新規獲得・商品戦略などに役立ちます。
しかし、こうした分析を正確に行うには、高性能な検索システムの導入が欠かせません。
そこでおすすめのツールが、高精度なサイト内検索機能により、サイト訪問者の詳細な行動分析を可能にする「GENIEE SEARCH」です。
GENIEE SEARCHは、ユーザーの検索・閲覧行動をリアルタイムで収集・分析し、サイト体験の最適化と売上向上に貢献できるツールで、以下のような特長があります。
特長 | 概要 |
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BtoB ECにおいて、ユーザーが迷わずに商品に辿り着けるかは、CVR・顧客満足度・リピート率に直結します。
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レコメンド施策事例集
BtoB向けECサイトを開設するデメリットや注意点は以下の通りです。
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ここでは、上記のデメリットや注意点について解説します。
BtoB向けECサイトを構築・開設する際には、初期段階からさまざまなコストが発生します。
まず、システムの選定や開発、UI・UXを考慮したデザイン設計、既存の基幹システムや在庫管理システムとの連携などの構築作業には、一定以上の初期投資が必要です。
特にフルスクラッチや大規模カスタマイズを伴う場合には、数百万円〜数千万円規模のコストがかかるケースもあります。
また、サイト開設後も以下のような継続的な運用コストが発生します。
上記に加え、商品登録・在庫管理・受発注対応・顧客対応などの業務を担う運用人員の人件費も必要となります。
さらに、継続的にアクセスを増やしていくためには、リスティング広告やディスプレイ広告、SEO対策、SNS運用、メールマーケティングなど、デジタル集客のためのマーケティング費用も予算に組み込む必要があります。
BtoB向けECサイトを開設する前には、初期費用と運用にかかるコストを事前に算出して、どの程度の費用対効果が期待できるかを確認しておくことが大切です。
BtoB向けECサイトを構築・運用する上で注意すべき点の一つが、「基幹システムとの連携」と「それを支える専門知識を持つ人材の確保」です。
新たにBtoB向けECサイトで販路を拡大する際には、既存のBtoBならではの複雑な業務フローを処理する基幹システムとシームレスに連携させる必要があります。
例えば、ECサイトでの注文情報を基幹システムと自動で連携させるには、API連携やデータベース統合などの高度な技術的知識が不可欠です。
また、在庫や納期情報をリアルタイムで反映させるには、システム間の同期やエラー処理、通信の安定性の確保といった設計・保守上の配慮も行わなければなりません。
さらに、開設後の商品情報の追加・変更、顧客対応、受注処理のオペレーション、セキュリティ対策、キャンペーンの設定や効果測定などの運用業務を実施できる環境の確保も必要です。
複雑なシステム連携および運用は、営業やカスタマーサポートとは異なる知見であるため、現場にWebやITに強い人材がいない場合、運営が属人的になったり、停滞したりするおそれがあります。
仮に自社だけで十分な体制を整えることが難しい場合は、ECに強い外部の専門ベンダーやコンサルタントとの連携も選択肢として検討すべきです。
BtoB ECサイトは単なるオンラインショップではなく、業務インフラの一部として機能するシステムである点を理解し、長期的な視野で運用設計を行いましょう。
BtoB ECサイトでは、取引データや顧客の機密情報を扱う場面が多いため、情報漏えいや不正アクセスなどのセキュリティリスクを踏まえた運営を行う必要があります。
BtoB ECサイトにおけるセキュリティリスクへの対応策は以下の通りです。
また、システム障害やデータ破損といった予期せぬトラブルが発生した場合に備えた復旧体制も欠かせません。
障害発生時にどのように切り分けるか、バックアップからデータを安全に復元する手順、障害情報の通知方法、取引先への影響を最小限に抑える方策などを設計段階で確立しておく必要があります。
BtoB向けECサイトの市場は年々拡大を続けており、多くの企業が業務の効率化や売上向上を目的に導入を進めています。
特に、業務プロセスの自動化やコスト削減、新規・既存顧客との関係強化、データに基づく経営判断など、BtoB ECがもたらすメリットは非常に大きいといえます。
今回紹介した成功事例にあるように、BtoB ECサイトの価値を最大限に引き出すには、「ユーザーの使いやすさ」と「検索体験の質」を高める施策が不可欠です。
特に、膨大な商品数を扱うBtoB ECサイトでは、ユーザーが必要な商品に素早くたどり着ける検索機能の充実が、CVRや顧客満足度の向上に役立ちます。
BtoB ECサイトの成功に貢献できるツールが、サイト内検索の「GENIEE SEARCH」です。
GENIEE SEARCHは、AIによるレコメンド機能や同義語対応、パーソナライズ検索、画像付きサジェストなど、多彩な機能でユーザーの検索体験を最適化できるツールです。
また、検索ログやユーザー行動データを可視化・分析できるため、マーケティング施策や商品戦略にも活用できます。
これからサイト構築を検討している方や、既存のECサイトに課題を感じている方は、ぜひGENIEE SEARCHの導入をご検討ください。
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GENIEE SEARCH編集部
(X:@BST_hoshiko)
ECサイトや企業サイトにおける快適なユーザ体験を実現するための導線改善方法から、ECマーケティングの手法まで幅広く情報を発信しています。
企業サイトやECサイトにおけるブランディング向上やUX改善につながる情報を発信。主にセミナー・SNS・メルマガ・プレスリリース等の企画運営を担当。