一昔前まで、Webサイトの運用には専門的な知識が必須でしたが、現在ではCMSを利用することで誰でも気軽に行えるようになりました。CMSは構築方法によって主にオープンソース型と独自開発型に分かれ、それぞれに多くの種類のCMSが提供されています。
本記事では、オープンソース型と独自開発型のそれぞれのメリットと、Webサイトを構築し運営していくうえで、ユーザビリティに直結するサイト内検索機能が使用できる5つのオススメなCMSを紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
CMSとは「Contents Management System」の略称であり、HTMLなどの言語を使用すること無く、Webサイトの更新が可能になるシステムです。
専門知識を必要としませんので、コストを抑えながら自社内の人員のみでサイト運営が可能となります。CMSではWebサイトの更新だけではなく、担当者が新たにコンテンツを作成することもできるため、幅広い範囲で活用できます。
このような背景から企業ブランドの強化、Webマーケティングの展開を目的としてCMSを導入するケースが増加しているのです。
CMS内において、使用できる機能は主に以下の4種類があげられます。
メインとなるコンテンツの作成及び編集の機能については、プログラミングコードなどの専門知識を使わず、誰でも簡単に行うことが可能となります。また編集に関わるユーザ管理機能では、権限範囲を限定するなどの設定ができます。
さらに、SNSと連携設定を行うことでコンテンツを作成し記事を投稿した後に自動的にSNSでも投稿を通知することが可能となるため、マーケティングにおいても使用することができます。
このように、CMSはWebサイト全体の管理と運営を容易に行うための機能を有しているのです。
CMSは以下の2種類に分けられます。それぞれのメリットについて、以降で確認していきましょう。
オープンソース型CMSはソースコードが公開されていることから、誰でも自由に修正や頒布が可能となっています。そのため導入、運用のコストを抑えられる上、拡張機能も豊富に存在しています。
そしてカスタマイズの自由度が高く、サイトデザインを思い通りのものにできることが大きなメリットです。しかし、信頼性の保証がなく、開発元からのサポートが期待できないなどといったデメリットも存在していますので、事前によく確認しておきましょう。
オープンソース型の代表的なCMSは以下5点になります。
■|WordPress:カスタマイズ性が高く、豊富なプラグインが用意されている
■|Drupal:大規模サイト構築に適しており、セキュリティコンテンツの管理が簡単
■|Concrete5:ウェブページを表示しながら直接編集ができ、コンテンツの編集が簡単
■|EC-CUBE:無料のECサイト構築プラットフォーム
■|Joomla!:豊富な拡張機能が用意されたWebサイトの作成と管理ができるCMS
無料で利用できるオープンソース型に対し、Web制作会社などが企業毎にカスタマイズして開発するCMSを独自開発型と呼びます。
こちらはオーダーメイド的な側面を持ちますので、多くの場合で有料となります。独自開発型は「オンプレミス型」と「クラウド型」に分けられますので、それぞれ解説していきます。
オンプレミス型はCMS開発会社が、導入企業に合わせて独自に開発を実施するCMSです。運用に必要な機能を全て揃えた状態で利用できる上、セキュリティ面でのサポートも十分です。しかし、ゼロからの開発になることから導入時のコストは高額となる傾向にあります。
オンプレミス型の代表的なCMSは以下3点になります。
■|SiTEMANAGE:サイト構築や運用を行うために必要な機能を網羅
■|RCMS:Webサイト制作に必要な機能を網羅した日本発のWebサイト制作支援ツール
■|Movable Type:ブログを作成するためのCMS
クラウド型CMSはクラウドという名称通り、サーバー契約を必要としないCMSです。
そのため初期費用を比較的抑えながら導入でき、機能を取捨選択しながら利用できます。しかしシステムの拡張性が低い上、ランニングコストが発生するといったデメリットがあります。
クラウド型の代表的なCMSは以下の6点になります。
■|Wix:テンプレートや写真・動画素材を豊富に揃えたホームページ作成ツール
■|Jimdo:カスタマイズ性が高く、パーツを組み合わるだけでWebサイトの構築が可能
■|ferret One:Webサイトの構築が簡単なうえ、ナーチャリング機能が標準装備
■|ShareWith:コーポレートサイトに必要なページを標準機能で作成可能
■|Blue Monkey:サポートが充実している国産CMS
■|はてなブログMedia:オウンドメディアに特化したCMS
CMSにはさまざまなタイプが存在していますので、導入時には使いやすさや運用する事業の方向性、機能面から選択する必要があります。特に現在ではスマートフォンからアクセスするユーザが大多数を占めますので、レスポンシブ対応などの機能は必須といえます。
またサイト運用時にはサイト内検索ツールと連携させた、ユーザビリティの向上も欠かせないでしょう。ユーザがWebサイトに訪れた際に目的のページをすぐに見つけることができないと離脱率を高めてしまう原因になります。サイト内検索ツールを導入することでユーザはすぐに目的のページを見つけることができるようになり、ユーザビリティの向上につながります。
サイト内検索ツールは自社Webサイトに最適な機能を備えているツールを選択する必要があります。これらを踏まえた上で、5つのCMSを紹介していきます。自社の事業に適したCMSを比較検討してみてください。
また、サイト内検索ツールの選び方については以下の記事でまとめていますので、サイト内検索ツールを選ぶときはこの記事を参考にしてください。
≫≫ サイト内検索の導入方法と専用ツールを3つ紹介!選び方も徹底解説
オープンソース型CMSであり、全世界での利用シェアは60%を超えています。
無料で利用できる上に、拡張性が高いことから圧倒的な指示を得ているCMSです。豊富なデザインに加えて、拡張性の高さも魅力であり、ユーザ数が多いことから不明な点に対する回答も比較的短時間で見つかります。
最低限の機能とはなりますが、無料でサイト内検索のプラグインが用意されています。もし、自社Webサイトに最適なサイト内検索ツールを導入したい場合は、API連携が可能となっているため、サイト内検索に特化したツールを提供している企業のツールを導入しましょう。
「NOREN」は株式会社アシストが提供する独自開発型CMSであり、大手企業や官公庁への導入実績を持っています。導入企業の87%が運用の内製化に成功しているなど、企業の体制に応じた支援が魅力の1つです。
独自開発型であることから導入から運用までのサポートが手厚く、セキュリティ面でも安全性の高いコンテンツ管理方式が採用されています。
「PowerCMS」はアルファサード株式会社が提供する、独自開発型の国産CMSですが、比較的導入コストが抑えられることが特徴です。
また、エンタープライズ検索と呼ばれる機能が標準パッケージに含まれており、大量のドキュメントデータを瞬時に検索することが可能となっています。強力な検索機能を有していることから、膨大なデータを取り扱うサイトにはおすすめです。
「SITECORE」はデンマークの企業が提供する独自開発型のCMSです。
サイトを訪れたユーザの行動履歴の分析結果に基づき最適なコンテンツを表示できるなど、高いマーケティング機能を有しています。このことから管理者の負担軽減、運用費用の削減が期待できます。
さらに多言語に対応していることから、幅広い顧客を想定したサイトにおすすめといえます。
「Movable Type」はアメリカのソフトウェア企業が提供する独自開発型のCMSです。
ブログ形式で簡単にコンテンツの更新ができる上、セキュリティ面の強化がしやすいため大企業や官公庁で多くの導入実績を持っています。サイト表示速度も速く、アクセスが集中しても安定した運営が可能ですので、ページ数が多く大量アクセスにも対応できるサイトを想定する場合におすすめだといえるでしょう。
CMSについての基本情報から導入するメリット、またその種類について解説してきました。
現在は数多くのCMSが存在していますが、構築したいサイトの特徴を踏まえて利用するサービスを選ぶ必要があるでしょう。また、現在ではユーザビリティの向上や売上増のためにも、CMSの機能を高める高性能なサイト内検索機の導入は必須といえますので、CMSを検討する際には合わせて確認することをおすすめします。
GENIEE SEARCH編集部
(X:@BST_hoshiko)
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