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AIレコメンドエンジンとは?仕組みやメリットから活用事例まで徹底解説


AIレコメンドエンジンとは?仕組みやメリットから活用事例まで徹底解説

AIレコメンドエンジンは、ECサイトやSNS、ストリーミングサービスなどネット上で展開されるあらゆるビジネスに利用され、それぞれのユーザに適した情報を表示するシステム技術の一つです。
AIレコメンドエンジンを活用すれば、これまでのデータを取得・分析し、これからの事業展開の予測が容易になります。
今後、新規にネット上でのビジネス展開を検討する際には、AIレコメンドエンジンの仕組みやメリットなどの把握が大切です。

本記事では、AIレコメンドエンジンの概要・利用するメリットなどを解説します。
また、導入の成功事例も紹介しますので、導入を検討する際の参考にしてください。

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目次

AIレコメンドとは?

AIレコメンドとは?

AIレコメンドエンジンとは、ユーザの過去の行動や好みをAIを活用し分析し、その結果をもとにユーザに最適なコンテンツ・製品・サービスなどを自動で提案するシステムです。

機械学習やデータマイニングの技術を用いて、大量のデータをリアルタイムで処理し、個々のユーザにパーソナライズされたレコメンドを行います。

≫≫ レコメンドとは?機能の仕組みから導入するメリットを解説

≫≫ レコメンドエンジンとは?仕組みや機能・ツールを徹底比較

AIレコメンドの仕組み

AIレコメンドの仕組み

AIレコメンドは、4つの仕組みで設計されています。ここでは、以下4つの仕組みについて解説します。

・協調フィルタリング
・ルールベース・レコメンド
・コンテンツベース・フィルタリング
・ハイブリット・レコメンデーション・システム

協調フィルタリング

協調フィルタリングは、ユーザ間の類似性を活用してレコメンドする手法で、主にユーザの購入履歴・閲覧履歴などのビッグデータを利用して分析します。
同じような行動を取る他のユーザのデータを参考にして、パーソナライズドされたレコメンドを実現できる点が特長です。

協調フィルタリングには、大きく分けて以下の二つのアルゴリズムがあります。

アルゴリズムの種類 概要
ユーザーベース協調フィルタリング ・ユーザ間の類似性に基づいてレコメンドを行う
・特定のユーザに似た行動をしている他のユーザを見つけ、そのユーザたちが高評価しているアイテムをレコメンドする
アイテムベース協調フィルタリング ・アイテム間の類似性に基づいてレコメンドを行う
・特定のアイテムを購入・閲覧したユーザが他に購入・閲覧したアイテムを分析し、類似アイテムをレコメンドする

協調フィルタリングのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
◾️|パーソナライズ精度が高く、効果的な製品・サービスなどをユーザに提案ができる
◾️|ユーザに新しい発見の機会を与えられるため、顧客ロイヤルティを高めやすい

 

デメリット
◾️|ローンチ直後のデータが少ない時期だと、適切なレコメンドが難しい
◾️|分析対象のデータ量が増加すると、計算コストが増大する

協調フィルタリングの活用メリットは、機械学習アルゴリズムによる利益・顧客ロイヤルティの最大化を期待できる点です。
一方で、状況によっては適切なレコメンドが難しく、コストが高くなるデメリットがある点も注意しておきましょう。

ルールベース・レコメンド

ルールベース・レコメンドは、事前にレコメンドするルールや条件を決めてから、ユーザに対して適切なコンテンツや商品をレコメンドします。
レコメンド対象を判定するためのルール・条件をまずは人が決定し、その後のデータ収集でツールを用いる場合もあります。

ルールベース・レコメンドのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
◾️|ルールベースのシステムはシンプルで、複雑な機械学習のアルゴリズムが不要なため実装が容易。
◾️|運営者の方針・考え方に沿って、特定のセグメントに対して商品・サービスを重点的にプロモーションできる

 

デメリット
◾️|運営者の指定したレコメンドルールがユーザの購買行動と合致しない場合、購買意欲が低下する恐れがある
◾️|リアルタイムにルール・条件を変更できないため、ユーザの購買行動に即応できない

ルールベース・レコメンドは、実装が容易で適切なコンテンツや商品をプロモーションできるメリットがありますが、担当者によるルール指定のため、拡張性や個々のユーザにマッチした商品提案の幅に限界があるなどのデメリットもあります。
デメリットを解消するために、適宜ABテストを行いルール・条件を最適化していく運用が必要です。

≫≫ レコメンドシステムとは?7種類のアルゴリズムと選び方を解説

コンテンツベース・フィルタリング

コンテンツベース・フィルタリングは、商品・サービスに焦点を当てて、ユーザの購買・閲覧履歴を基にユーザが好むアイテムの特徴を抽出し、その特徴を持つアイテムを推薦するシステムです。
例えば、音楽のストリーミングサービスでユーザが特定の曲を何度も聴いている場合、そのアーティストの他の曲や似たジャンルの曲などをレコメンドできます。

コンテンツベース・フィルタリングのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
◾️|商品・サービスの特徴からレコメンドするため、ユーザの嗜好に合わせたパーソナライズが可能
◾️|新しく取り扱うアイテムもユーザにレコメンドしやすい

 

デメリット
◾️|複雑な特徴を持つアイテムの場合、レコメンドに適切な特徴を抽出すことが難しく精度が低下する
◾️|ユーザが過去に好んだ特徴に基づいてレコメンドするため、新しいジャンルやカテゴリーのアイテムが推薦されにくく、ユーザへのレコメンドの範囲が固定されてしまう可能性がある

コンテンツベース・フィルタリングは、ユーザに即したアイテムを多数レコメンドでき、新規アイテムのレコメンドにおける行動履歴のデータがない課題「コールドスタート問題」を起こしにくいシステムです。
ただし、アイテムの特徴が複雑だと適切なレコメンドが難しくなり、ユーザに新しい商品や情報の発見を促しづらいデメリットもあります。

ハイブリット・レコメンデーション・システム

ハイブリッド・レコメンデーション・システムでは、複数のアルゴリズムを組み合わせ、各アルゴリズムの長所を活かし短所を補完することで、より高精度でパーソナライズされたレコメンドを行います。
組み合わせられるアルゴリズムは、協調フィルタリングとコンテンツベース・フィルタリングです。

単一のアルゴリズムではなく、ハイブリッド・レコメンデーション・システムを採用するメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
◾️|複数のアルゴリズムを組み合わせて、単一のアルゴリズムでは実現できない高精度なレコメンドが可能
◾️|異なるアルゴリズムの強みを活かして、より多様なアイテムをレコメンドすることができ、ユーザの興味を幅広くカバーできる

 

デメリット
◾️|複数のアルゴリズムを問題なく稼働させるための設計が複雑で、導入コストがかかる
◾️|各アルゴリズムを稼働させる配分・割合の調整が難しい

ハイブリッド・レコメンデーション・システムは、高精度なレコメンドが実現できる手法ですが、導入・利用が難しい側面もあります。

AIレコメンドを利用するメリット3選

AIレコメンドを利用するメリット3選

AIレコメンドを利用すれば、以下のメリットが得られます。
それぞれのメリットについて解説します。

1. 顧客満足度の向上
2. アップセル・クロスセルの成功率上昇
3. ユーザ一人ひとりにパーソナライズされた表示

1.顧客満足度の向上

近年では、一つのECサイトやストリーミングサービス内で提供される商品・サービスが膨大な数となり、ユーザが自力で検索することが難しい場合があります。
そのような場合にAIレコメンドを導入すると、ユーザが求めている最適な商品・サービスを運営側から複数紹介できるようになります。

特に、機械学習アルゴリズムを用いるレコメンドエンジンであれば、学習により自動的かつ効果的にレコメンド可能です。

2.アップセル・クロスセルの成功率上昇

AIレコメンドは、目的の商品よりも上位モデルを購入してもらう「アップセル」と、いわゆる「ついで買い」に誘導する「クロスセル」と呼ばれる手法の成功率を上げられます。
自然な形でユーザに目的の商品・サービス以外のものをレコメンドできるため、ユーザに嫌悪感を抱かれにくい点が成功率を上げられる大きな理由です。

また、アップセル・クロスセルの成功率を上げられると売上目標に対し新規ユーザ獲得にかけるコストを抑えられるため、ローンチ当初のWebサイトでも売上が上がりやすくなります。

3.ユーザ一人ひとりにパーソナライズされた表示

AIレコメンドは、ユーザ一人ひとりに対して適切な商品・サービスを紹介する機能が充実しています。
パーソナライズされた表示を可能にするツール・サービスには、さまざまな手法・技術が用いられています。
そのなかでも、サイト内導線の改善に対するノウハウ・経験をもとにして開発された「GENIEE RECOMMEND」は、ユーザに対する個別のパーソナライズに秀でたサービスです。
次項にてGENIEE RECOMMENDについて解説します。

GENIEE RECOMMENDを導入してUX改善・売上向上が手軽・低コストに実現

GENIEE RECOMMENDを導入してUX改善・売上向上が手軽・低コストに実現

「GENIEE RECOMMEND」は、株式会社ジーニーが提供しているAIレコメンドです。
GENIEE RECOMMENDを導入すれば、ECサイト・コーポレートサイト・情報サイトなどのUX改善や売上向上が低コストで実現できます。

また、ジーニーグループのサイト内検索改善ツールである「GENIEE SEARCH」との連携で、さらに効果的で鮮度の高いレコメンドも可能です。

≫≫ GENIEE RECOMMENDの詳細はこちら

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AIレコメンドの活用シーン

AIレコメンドの活用シーン

AIレコメンドは、主に以下のビジネスモデルで活用できます。
それぞれの活用シーンについて解説します。

・ECサイト
・ストリーミングサービスサイト
・紹介サービスサイト

ECサイト

ECサイトにAIレコメンドを導入すれば、ユーザに関心のある商品を効果的にレコメンドできます。
主な活用シーンは以下の通りです。

活用シーン 概要
パーソナライズされたレコメンド 顧客のサイト内行動(クリック・検索・閲覧など)を分析し、最適な商品を提案できる
アップセル・クロスセルの促進 ・アップセルにより、一回の購入額(客単価)の増加が期待できる
・クロスセルにより、顧客にとって付加価値のある商品を提案し、満足度を向上させられる
在庫管理の最適化 ・顧客の行動データや購買パターンを分析し、その結果から需要を予測し在庫管理を最適化できる
・トレンドに即応した商品の仕入れができる
顧客ロイヤルティの向上 ・リピータや有料会員に対して特別なオファーや新商品をレコメンドできる
・効果的なレコメンドにより、ユーザをECサイトのファンにできる

ECサイトでAIレコメンドを導入すると、顧客ロイヤルティの向上と並行して利益の最大化が目指せます。

ストリーミングサービスサイト

AIレコメンドをストリーミングサービスに導入すれば、ユーザの満足度を向上させられるため、顧客ロイヤルティの向上が見込めます。
主な活用シーンは以下の通りです。

活用シーン 概要
一人ひとりに合ったコンテンツのレコメンド ・映画、テレビ番組、音楽などのジャンルやテーマなど、ユーザの過去の視聴履歴を基に類似のコンテンツをレコメンドできる
・コンテンツだけでなく、ユーザの年齢・性別・地域・視聴時間帯などの情報からもレコメンドが可能
プレイリストや番組リストの生成 ユーザの好みや視聴履歴を基に、音楽や動画のプレイリストを自動生成できる
ストリーミングサービス内の検索とナビゲーションの最適化 ・ユーザの好み・履歴を基にした検索結果を出せる
・ユーザが興味を持つ可能性のあるジャンルやテーマを洗い出し、関連コンテンツを表示できる

ストリーミングサービスにおいて、AIレコメンドの活用は視聴時間やエンゲージメントを増加させるための重要なツールといえます。

紹介サービスサイト

転職・不動産・旅行などの紹介サービスサイトでAIレコメンドを導入すると、ユーザが求めている情報を提供しやすくなり、利用率の増加が期待できます。

主な活用シーンは以下の通りです。AIレコメンドは、業種・業態にかかわらず各種サービスサイトで活用が可能です。

活用シーン 概要
パーソナライズされたレコメンド ・ユーザのプロフィール情報・閲覧履歴・検索行動などから一人ひとりに合ったレコメンドを実施できる
コールドスタート問題の解決 ・データの少ない新規ユーザにも、類似したプロフィールを持つ既存ユーザのデータを活用してレコメンドができる
適切な関連コンテンツのレコメンド ・コンテンツの特徴を分析し、ユーザの興味に応じた関連コンテンツをレコメンドできる
・ユーザ行動をトラッキングし、関連コンテンツをリアルタイムで表示できる

AIレコメンド活用事例4選

AIレコメンド活用事例4選

AIレコメンドは多くの企業に活用されており、実際に高い効果を発揮しています。
ここでは、以下の4つの企業の成功事例を紹介します。

1. エノテカ株式会社
2. 株式会社ZOZOテクノロジーズ
3. NETFLIX
4. EXest株式会社

1. エノテカ株式会社

エノテカ株式会社

ワインの販売を行っているエノテカ株式会社では、「エノテカ・オンライン」と名づけられたECサイトを展開しています。
エノテカ・オンラインでは以下のAIレコメンドを導入し、成功をおさめています。

レコメンドの種類 概要
味わいベースレコメンド 取り扱っている2,000種類の中から、タイプ・産地などの基本情報とソムリエの評価を合わせて数値化し、ユーザの興味関心に近いレコメンドを実現
特集ページレコメンド ユーザの検索・購入履歴などから最適な特集ページを表示

上記2つのレコメンドに加え、収集したデータをダイレクトマーケティングにも活用した結果、売上を1.5倍に伸ばせました。

2. 株式会社ZOZOテクノロジーズ

株式会社ZOZOテクノロジーズ

ファッションECサイトであるZOZOは、GoogleのRecommendations AIをベースにAIレコメンドエンジンを開発しました。
開発から実装までのフローは以下の通りです。

  1. 各商品の情報を更新し機械学習アルゴリズムが稼働するように設定
  2. ユーザの閲覧・購入履歴・ブックマーク追加などの行動データをもとにモデルを作成
  3. モデルからユーザにおすすめ商品を表示する内容で実装

Recommendations AIはZOZOのビジネスモデルと親和性が高く、その利点を活かしたAIレコメンドが実装できています。

3. NETFLIX

NETFLIX

動画ストリーミングサービスのNETFLIXの躍進にとって、AIレコメンドの影響は大きいといわれています。
NETFLIXでは、強化学習のアルゴリズムの一つである「文脈バンディット」を使い、レコメンドする作品のサムネイルをパーソナライズし、ユーザへおすすめ表示しています。

ユーザごとに個々の視聴履歴に応じて強調するテーマや俳優を変え、レコメンドの成果を最大化できたのがユーザ数の増加につながりました。
また、アルゴリズムの精度の向上を目指し、協調フィルタリングを導入したり、5段階評価などの評価基準をアルゴリズムなどに追加したりする施策を実施しています。

4. EXest株式会社

EXest株式会社

EXest株式会社は、国内旅行におけるアクティビティプランを提供する事業者と、日本を訪れる外国人観光客のマッチングの支援を行っています。
現状は専任スタッフが手動で旅行者のニーズにあわせたプランを選定していますが、これをAIレコメンドにより自動化する実証実験を開始しました。

AIレコメンドを活用できれば、観光業に関する膨大なデータを瞬時に分析し、ユーザが求める最適な情報を提供できる点が期待されています。

まとめ:AI搭載のレコメンドエンジンならGENIEE

まとめ:AI搭載のレコメンドエンジンならGENIEE

AIレコメンドは、ネット上で展開されるさまざまなサービスの運用を効率化し、顧客ロイヤルティの向上に役立ちます。
もはやAIレコメンドの導入は必須といっても過言ではないでしょう。
信頼性が高く、運用費用も抑えられるAIレコメンドエンジンなら「GENIEE RECOMMEND(ジーニーレコメンド)」がおすすめです。

GENIEE RECOMMENDは、「GENIEE SEARCH(ジーニーサーチ)」を提供する株式会社ジーニーが新たにローンチしたサービスです。
GENIEE SEARCHで培った知見・ノウハウを活かしたユーザへの最適なレコメンドを実現できる点が、GENIEE RECOMMENDの最大の特長といえます。売上順やPV順など画一的なロジックだけでなく、独自のロジックによりユーザの好みにパーソナライズされた商品提案が可能なため、行動データが蓄積されていない立ち上げ直後のサービスにも導入しやすいものとなっています。

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ENIEE SEARCH編集部

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